ブラーのグレアム・コクソンがゲスト、バスティルの新曲配信

Photo: Virgin EMI

グレアム・コクソンをフィーチャリングしたバスティル(Bastille)の新曲「What You Gonna Do???」が2020年7月31日に配信された。この新曲は、ファンにとってはちょっとしたサプライズのように感じられたかもしれないが、バンドにとっても驚きそのもので、フロントマンのダン・スミス(Dan Smith)は次のように述べている。

「曲が完成した時、すぐにでも発表しなければならないと思いました。とにかくじっとしていられなかったんです」

雷の如く猛烈で、鋭く突き刺さすような衝撃を与えるこの「What You Gonna Do???」は、8年の歳月をかけて制作され、バスティルにマルチプラチナ・セールスと世界的成功、そして世界で最もストリーミングされているバンドの1つとしての地位を確立させた3部作の最終作『Doom Days』に続く新曲となる。これまで彼らのファンは、渾然一体とした、緻密につくりあげられた創造的生態系を持つ作品に慣れ親しんできたかもしれないが、この新曲はそんな既成概念を打ち破る内容になっている。

ダン・スミスは新曲についてこう述べている。

「次なるフェースへ向けたこの新曲は、新たなの始まりのように感じています。僕たちのこれまでの制作プロセスを完全に根こそぎにし、成り行き任せに、全てをやり直すんです。僕らはこの新作に本当に興奮してして、過去最高傑作を作っていると実感してます。アルバムの完成を待たずして、誰かに聴かれる前に、今すぐにこの新曲を発表したかった。僕たちが今どこにいるのか、今の僕たちの音楽をリアルタイムで聴いてもらえるはずです」

ダン・スミスとマーク・クルーがプロデュースを手掛けたこの新曲は、彼らに何を期待すべきかを知っていると思っていたリスナーを驚かせてくれるだろう。また、同曲にはブラーのグレアム・コクソンがギターとヴォーカルで参加している。

「What You Gonna Do???」のコーラス部分の歌詞は、アテンション・エコノミー(*注釈:人々の関心や注目の度合いが経済的価値を持つという概念)の中で、私たちの耳や目が激しくせめぎ合っていることへの苛立ちを探っており、2020年になる前に書かれた曲でありながら、何十億という人々の注目が無駄に浪費されていることに疑問を呈している。

イギリス系イラン人で、ロンドンを拠点に活動するアニメーターのRezzaとのコラボレーション作品となる同曲のミュージック・ビデオは、イラストと写真、実写を融合したミックスメディアのマッシュアップで、その愛嬌と狂気に満ちたユニーク且つ革新的なスタイルで、バスティルに劇的なビジュアル・シフトをもたらしている。

音楽的には、「What You Gonna Do???」は、バスティルにとって、新たなチャプターへの最初の足掛かりとなるか、もしくは単なる目くらましとなるかのどちらかだろう。どちらにしても、この曲がバンドにとって心躍る、驚くべき新時代の幕開けとなる。

Written By Tim Peacock


バスティル「What You Gonna Do???」
2020年7月31日配信

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