感染防止の徹底を 中村知事が飲食店や若者に呼び掛け

長崎県の新型コロナウィルス感染防止対策と要請

 長崎県内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、中村法道知事は2日の記者会見で、改めて飲食店や若者へ感染防止対策の徹底を呼び掛けた。
 知事は感染拡大の要因として、飲食店で▽感染者が存在するリスクが認識されていない▽手指消毒などをせずマスクも着用しない中でカラオケを使用▽換気が不十分で3密状態-を挙げた。また県によると、7月以降に感染が確認された95人のうち20代が32人、30代が7人、40代が14人だった。
 知事は若者に対し、同僚や友人との酒席では参加者に感染者が存在するリスクを念頭に、手指消毒、マスク着用、カラオケ回避などの感染防止策を徹底するよう要請。事業者には健康管理アプリの活用などで従業員の健康管理に従来以上に取り組むことなどを求めた。その上で飲食店の換気状態の改善など新たな支援策を検討するという。
 県によると、先月31日時点で直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者は「1.5人」だったが、2日時点で「4.5人」に増加。国は「2.5人」を外出自粛などの協力を要請する基準としている。知事は「急激に感染が拡大しており大きな危機感を抱いている。感染経路を追えないケースが多発している状況ではないが、今後の発生状況次第で県独自の緊急事態宣言の可能性も検討しなければならない」と述べた。

 


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