長崎県内1~6月DV件数 30%増202件 コロナ影響は否定 県警まとめ

 今年上半期(1~6月)に認知した長崎県内でのドメスティックバイオレンス(DV)事案は202件に上り、前年同期と比べて48件増加(約30%増)していたことが3日、県警のまとめで分かった。人身安全対策課は「新型コロナ禍の影響は見られない。行政機関との連携の中で、日頃から警察への積極的な連絡を促す取り組みの影響ではないか」と分析している。
 同課によると、認知したDV事案のうちDV防止法に基づいて出された保護命令通知は12件。同法違反による摘発はなく、傷害や暴行など同法違反以外によるものは20件あった。加害者との関係は配偶者と元配偶者を合わせて約8割。被害者の約9割が女性で、年代別では30代が52人で最多だったほか、40代44人、20代41人が続いた。
 ストーカー事案の認知件数は114件(前年同期比4件減)。ストーカー規制法に基づく警告は1件で、禁止命令は14件だった。同法違反による摘発は8件。元交際相手や友人など面識がある人から被害に遭うケースは約7割を占め、被害者の約9割が女性。年齢別の最多は20代37人だった。

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