海老名市が救難用ゴムボート購入、消防団に配備 浸水時の住民救助に活用

海老名市が購入した水難救助用ボート(同市提供)

 被害の深刻化が指摘されている風水害に備えるため、神奈川県海老名市は水難救助用ゴムボート7隻を購入し、市消防団に新たに配備した。浸水地域に取り残された住民の救助などに役立てる。

 ボートは長さ3.1メートル、幅約1.5メートルで6人乗り。通常は南部大型備蓄倉庫(同市杉久保北)に4隻、市消防署北分署(同市上今泉)に3隻保管し、有事の際に市消防団の全15分団のうち、相模川沿いの7分団に使ってもらう。

 市消防署には船外機付きボート2隻があるが、消防団はボートを保有していなかった。相模川上流の城山ダムが緊急放流を行った昨年10月の台風19号を教訓に、購入を決断。この台風では市内で相模川の氾濫はなかったものの、避難した市民もいた。今後、大規模な浸水被害が発生した際には、取り残された住民をボートに乗せて団員が引き、救出することを想定している。

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