国内初5バルブエンジンを搭載した四輪車 ミニカ ダンガン
6代目 三菱 ミニカに設定されたダンガンZZは、デビュー当初直列3気筒550cc DOHC 5バルブターボエンジンを搭載し、自主規制いっぱいの64馬力を発生。スズキ アルトワークスやダイハツミラ TR-XXなどのライバル車種に肩を並べる動力性能を誇る。
デビュー翌年の1990年に、軽自動車規格の変更に伴い660ccへ排気量がアップし、最高出力は自主規制いっぱいの64馬力のままだが、最大トルクは7.6kgmから9.8kgmにアップした。
燃費よりもスペックが重視された時代の象徴
令和の今とは異なり、バブル絶頂期を迎えようとしていた80年代から90年代は、安全性能や燃費性能よりも、数字で表すことのできるスペックが売れる車の条件。そのため、ミニカダンガンZZが搭載していた3G81型や3G82型の5バルブエンジンは大きな話題となった。また、その出力特性も強烈で、軽スポーツハッチを名乗るには十分なスペックを有していた。
しかし、部品点数が多いことに加え、3バルブや4バルブに比べて燃焼効率が不利になるなど、バルブ数が多ければ良いとは言い切れないのもまた現実。大きな開発費と投じてまで、数字で見えるスペックにこだわったミニカダンガンZZは、まさに好景気を象徴する1台と言えるだろう。
スペックや価格
■全長×全幅×全高:3,195mm×1,395mm×1,465mm
■エンジン:550cc 直列3気筒 DOHC 5バルブ ターボ
■トランスミッション:3速AT/5速MT
■駆動方式:FF/4WD
■販売期間:1989年~1993年
■価格:101万8000円(1989年式 ミニカ ダンガンZZ)
※スペックや価格は1989年式 ミニカ ダンガンの数値
▼これまでご紹介した名車はコチラ!▼