長崎原爆が投下された日の夜、瀕死(ひんし)の被爆者が救援列車で運ばれ、大村市松原地区で治療を受けた事実を後世に残そうと活動する「松原の救護列車を伝える会」(田口哲也会長)は9日、体験談を基にした朗読劇の映像を動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する。
朗読劇は当時、衛生兵として看護処置に当たった福地勝美さん=2013年に死去=の体験談を基に制作され、これまで同会が市内外で上演してきた。同会は本年度、朗読劇を収めたDVDを制作しており、その映像を公開する。おおむらケーブルテレビでも9日午前11時半に放送予定という。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、同市の小中学校では長崎原爆の日の登校が取りやめとなっており、市教委は家庭での平和学習を呼び掛けている。田口会長らは「朗読劇が家庭で平和について語るきっかけになれば。今後もSNS(会員制交流サイト)など若い世代に気軽に見てもらえる方法を通じて発信を続けたい」としている。
家庭で平和語るきっかけに 大村・松原「救護列車を伝える会」 9日 朗読劇 動画で公開
- Published
- 2020/08/07 10:51 (JST)
© 株式会社長崎新聞社