生花卸売業・オランダ屋企画 「タスカッター」特許取得 茎枝水切り作業省力化

水切りの作業を省力化する機械を開発し、特許を取得した川口社長=長崎市魚の町

 生花卸売業、オランダ屋企画(長崎市)の川口義己社長(70)が、生花の鮮度を保つための茎枝水切り機「タスカッター」を開発し、特許を取った。生産性が向上し、省力化を実現。市場や花き農家に販売を予定している。
 特許登録は5月29日付。川口社長によると、市場から花を仕入れると、鮮度を保つため水に浸して水中で茎を切る「水切り」の作業が欠かせない。ハサミで数本ずつを切るため負担が大きい。冠婚葬祭用に大量の注文を受けた時は、多大な労力が必要になるという。
 そこで川口社長が機械を設計し、自身が会長を務める西そのぎ商工会員で西彼時津町の事業所に製造を委託。メードイン時津の機械が完成した。
 タスカッターは10本程度を一度に水切りできる機械で、カッターを装備した水タンクに生花を入れスライドさせて茎などを切る。ハサミは不要で水に触れなくても作業可能になった。
 現在、同社のフラワーショップ2店舗で使用中。これまで4人で1時間かかった作業が1人でも30分ほどで可能になり、作業効率が向上したという。今後、120万円前後で販売予定。川口社長は「花業界も人手不足に陥っている。省力化に貢献し、業界の繁栄につなげたい」と話している。

 


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