![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/664363439843443809/origin_1.jpg)
石垣島在住の平良太一さんは、学生時代は釣りをしていたが、本土で仕事をしてからは釣りをしなくなった。2年前に石垣島に戻って来たが再び釣りを始めたのは3カ月前。魚の引きに魅せられて週に4~5日ポイントに通い始め、カーエーの30センチ前後はコンスタントに釣れるようになった。
7月29日も仕事を終え、午後7時ごろから浜崎海岸で竿(さお)を出した。午後9時ぐらいにウキに当たりがあり、合わせると左に向かってすごい勢いで走った。なすすべもなくラインを引き出され、切れてしまった。
気を取り直してリールのドラグをがちがちに締めてから釣りを再開。1時間後、ウキに当たりがあり、合わせると1回目と同じように左に向かって走った。3号竿がギシギシと音を立てて折れそうなほど曲がり、道糸がピイーンと音を立てる。必死で耐えていると今度は沖に向かって走った。
しばらくすると下に潜ったり、左右に逃げたりと暴れ回った。それでも、徐々に浮かすことができるようになった。水面まで浮かせて、空気を吸わせると、抵抗しなくなった。ライトに浮かんだ大物は、見たことのない大きなカーエー。震える手でタモ網に収まったのは54.5センチ、3.94キロ。10年ぶりに県記録を更新する大物で、検量後にさばいて食べたところ、脂がたっぷりと乗っていてブリのようだったそうだ。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)