薬味やスパイスに期待できること
薬味やスパイスなどの香辛料には薬効があることは、世界中で昔から知られています。
食欲増進や消化促進、整腸作用などの効果が高いことから、漢方として取り入れている国もあるほど。
いつも引き立て役の食材ですが、それだけじゃもったいない!夏バテ防止や食物の腐敗予防の役割を果たしてくれるなど、特に夏には薬味やスパイスが大活躍します。ぜひ主役食材のひとつとして使ってみませんか。
【ミョウガ】を使った薬味レシピ
スーパーで棚にたくさん並ぶようになると、夏の訪れを実感するミョウガ。
子供の頃はそうでもないのに、大人になるほどその魅力に気付く人も多いかもしれません。ショウガの仲間というだけあり、独特の風味があります。含まれる辛み成分には消化を促す、発汗させて血行を良くする作用などが期待できます。
(1)旨みと爽やかさが絶妙!「フレッシュなミョウガ、ショウガと油揚げの混ぜご飯」
ミョウガはもちろん、ネギやショウガなど薬味たっぷりの混ぜご飯。
独特の夏らしいフレッシュな辛さに加え、油揚げの染み出る旨みが絶妙でいくらでも食べられそう!
炊き込みご飯ではなく混ぜるだけなので、残ったご飯をレンジで温めたものや、レトルトご飯でも簡単に作ることができる手軽さです。
◆材料(1人分)
- ご飯 150g(茶碗2杯分)
- ミョウガ 1本
- ショウガ 1かけ
- 油揚げ 1/4枚
- ごま油 少々
- 〇白だし 大1/2
- 〇みりん 小1と1/2
- 〇醤油 小1と1/2
- ネギ 少々
◆作り方
- 1.スライスしたショウガ、湯切りした油揚げをごま油で炒める
- 2.(1)に◯を加えて味付けし、炊き立てご飯と混ぜる
- 3.フレッシュな輪切りのミョウガと和えて、小口切りのネギを盛る
◆ポイント
・ごま油は、油揚げに含まれる油の量により調整してください。
・仕上げに、白ごまを振ったり、ネギの代わりに大葉にしても◎。
【山椒】を使った薬味レシピ
ウナギとの相性抜群の山椒。舌を刺激する辛味と強めの風味が特徴で、この辛味成分のおかげで食欲増進や代謝機能の向上が期待できます。さらに体を温める、胃の調子を整える、冷えを改善する効果も期待できるなど嬉しいメリットもたくさん!
(2)ピリリと舌を刺激する「山椒混ぜ、豚ミンチそうめん」
独特なクセのある香り風味が特徴の山椒を、舌でピリピリと感じるほどたっぷり入れたミンチ肉乗せそうめん。野菜などはあえて加えず、卵黄でまろやかさをプラスするだけの、シンプルな一品です。
ベースは豆板醤やコチジャンで韓国風に味付けしていて、そちらとのダブルな辛さなので、スパイシーな料理が好きな人にぜひ試してもらいたいです。
◆材料(1人分)
- 豚ミンチ 120~150g
- 山椒 好みの量
- 卵黄 1個
- そうめん 1束
- ショウガ 1かけ
- にんにく 1かけ
- 〇醤油 小1/2
- 〇豆板醤 小1/2
- 〇コチジャンv小1/2
- 〇甜菜糖 小1
- 〇白だし 適量
- 〇天然塩 少々
- ごま油 少々
◆作り方
- 1.にんにくは大き目のみじん切り、ショウガはすりおろしておく
- 2.熱したフライパンに、にんにくを入れて香りが立ってきたら、豚ミンチを投入
- 3.ショウガと〇を加えて炒める
- 4.そうめんを茹で、水でしめた後ごま油で和えておく
- 5.そうめんの上に(3)を乗せ、真ん中に卵黄を乗せ、山椒を最後に一振り
◆ポイント
今回は乾燥した山椒をその都度挽いて(商品として販売されています)使用しているので、挽き立ての爽やかな風味がたまりません。もちろん粉山椒でも代用可。
【コリアンダー】を使った薬味レシピ
パクチー(タイ語)という名でも知られています。独特の香りで好き嫌いが分かれますが、若い女性を中心に特に人気のハーブ。主に消化器官に働きかけるため食欲の増進や、消化の促進などの効能があると言われています。
(3)ふわっと香る異国の匂い「コリアンダーおにぎり」
コリアンダーの風味はそこまで強くないけれど、鼻を近づけるとふわっと香草が香るおにぎり。スクランブルエッグも混ぜ込んでいるので食べやすいですよ。
◆材料(2個分/300~400g)
- ご飯 お茶碗2杯分
- コリアンダー 半束
- 卵 2個
- 〇白だし 大1/2
- 〇ごま油 小1/2
- 〇天然塩 小2
- 白ごま 適量
◆作り方
- 1.スクランブルエッグを作る
- 2.コリアンダーを細かく刻む
- 3.ボウルにご飯、〇を入れてよく混ぜる
- 4.コリアンダーとスクランブルエッグを入れてザックリ混ぜる
- 5.おにぎりにして、仕上げに白ごまをパラパラと振る
(4)シンプルさがカギ「タイ風コリアンダースープ」
おにぎりを食べるならぜひ一緒に作りたいパクチースープ。これ以上ないほどシンプルなので、こちらはパクチーの香りがしっかりと感じられます。フォーのスープにもなるので、麺を入れても美味しくいただけます。
◆材料(2人分)
- 水 400ml
- コリアンダー 1束
- 豆もやし 80g
- 〇レモン汁 小1/2
- 〇ナンプラー 小1
- 〇甜菜糖 小1/2
- 〇天然塩 少々
- 〇鶏がらスープ 大1
◆作り方
- 1.コリアンダーは食べやすい大きさに切る
- 2.水と〇を鍋で温める
- 3.調味料は味見をしながら調整
- 3.味が決まれば、豆もやし、コリアンダーの順に入れて完成
【カイエンペッパー】を使ったスパイスレシピ
身近な料理では、カレーの主な辛味付けのために使われています。
辛味成分のカプサイシンには発汗を促したり、食欲を増進させる効果が。日本では同じものをチリペッパー、レッドペッパーとも呼んでいます。
(5)大人な辛味の「レッドなポテトサラダ」
カイエンペッパーに合わせて、レッド(真っ赤)な野菜ばかり集めたポテトサラダ。
辛さがしっかりと効いている大人な味です。ピンクのハムを入れてもまとまりますが、その場合はできるだけ添加物などの入っていないものを選んで。
◆材料(1人分)
- じゃがいも(今回は馬鈴薯) 3個
- 卵 1個
- パプリカ・赤ピーマン 1/2個
- プチトマト 5個
- 玉ねぎ 小~中1/2個
- 〇カイエンペッパー 適量
- 〇マヨネーズ 大4
- 〇塩コショウ 少々
- 〇はちみつ 少々
◆作り方
- 1.じゃがいもは包丁で×印に切り込みを入れて皮のまま茹でる
- 2.(1)が15分ほど経ち、じゃがいもに串が通るようになったら出し、なるべく熱い状態で皮を剥く
- 3.卵はゆで卵を作っておく
- 4.プチトマトは半分か1/4サイズにカット(サイズによる)
- 5.パプリカ・赤ピーマンは細切りに。玉ねぎは薄切りにして水にさらしておく
- 6.ボウルにじゃがいもとゆで卵を入れて、フォークやマッシャーなどで潰す
- 7.プチトマト、玉ねぎ、パプリカ・赤ピーマンをボウルに入れ、〇を入れて混ぜて完成
◆ポイント
じゃがいもの皮を剥くときは、ペーパータオルを使うと剥きやすいです。皮付きのまま茹でるのは、旨みを閉じ込めるためですが、熱過ぎるようならあらかじめ皮を剥いてから茹でても◎。
まとめ
薬味やスパイスが主役になれる、今の時期に食べたいレシピをご紹介しました。
夏の暑いときに、汗をにじませて食べるスパイシーな料理はクセになる美味しさ。しかも体に嬉しい作用も期待されるとなれば、食べないわけにはいきませんね。
難しいレシピはないので、ぜひ色々と作って健やかに夏を乗り切ってください。