三浦縦貫道路、全計画4分の3完成 半島活性化に期待

県警のパトカーなどに先導され、次々と進入する一般車両=10日午後2時ごろ、横須賀市林

 横浜横須賀道路衣笠インターチェンジ(IC)と三浦市をつなぐ「三浦縦貫道路」のうち、神奈川県横須賀市林から三浦市初声町高円坊までの2期北側区間(約1.9キロ)が10日、開通した。京急線三崎口駅近くまで結ぶ全計画の約4分の3が完成した形で、渋滞緩和をはじめ首都圏へのアクセス向上が見込まれる。三浦半島の観光や産業への好影響が期待され、関係者は「地域活性化に役立てられれば」と胸を膨らませている。

 開通したのは国道134号のバイパスとなる片側1車線の無料区間で、制限時速60キロ。交差点は高円坊で市道に接続する1カ所のみで、スムーズに走行できるのが特徴だ。幅約3メートルの歩道も備わり、徒歩でも通行できる。

 10日午後2時の開通に合わせ、県警のパトカーなどの先導で一般車両が次々と進入。手を振ったり、助手席からスマートフォンで撮影したりし、地元住民や観光客らが「走り初め」を楽しんだ。

 自転車やランナーの姿も見られ、横浜市金沢区から自転車で訪れた自営業男性(52)は「畑や海が見えて見晴らしが良い。自転車も通りやすく、ありがたい」と歓迎。30分ほど前から開通を待ち、真新しい歩道を歩いた横須賀市の無職男性(81)は「国道の混雑が緩和されるのではないか」と話した。

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