300万円以上する高級車がベスト6に2台もランクインするトヨタの強さ
毎月発表される、自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)が乗用車ブランド通称名別順位。コロナ禍の影響が及ぼす販売減が心配される中、7月度の動向が注目されていたが、結果としてトヨタの強さがはっきり浮き彫りになった月だった。
1位がヤリス(14004台)、2位がライズ(12283台)、3位がカローラ(10994台)、そして4位がハリアー(9388台)と、1位から4位までをトヨタが独占したのだ。
販売面では早くも景気回復の兆し?
ちなみに5位がホンダ フィット(9213台)で、6位にはトヨタ アルファード(8448台)と、ここにもトヨタがランクインしている。
2019年の同月と比べても、上位4位までの販売台数はほぼ同等(ちなみに2019年7月の第1位はトヨタ プリウス 13137台)。上位だけで見れば、自動車の売れ行きは早くも回復基調であることをうかがわせる。
高級車ハリアーのバカ売れが日本の自動車産業全体を潤わせる
ハリアーもアルファードも共に価格帯は300万円台スタートで、上級グレードは500万円以上する高級車。廉価な軽自動車やコンパクトカーに比べれば利益率も遥かに高いことは明らか。これを「トヨタの独り勝ち」などと揶揄する声も一部にあるが、これは実に喜ばしいこと。
ハリアーなどの高級車が売れることで、トヨタ自動車本体のみならず、全国の販売店や部品を供給する数多くの関連産業にとっても大きな利益を生み出すことになるからだ。
トヨタ自動車の豊田 章男社長は6月に行われた株主総会の場で、コロナ禍の中でもトヨタが日本の自動車産業を支え、日本の経済をけん引していくとも宣言していたが、その攻めの姿勢が早くも結果になって現れた格好だ。「ハリアー人気が日本の景気回復に貢献!」も、決して誇張し過ぎた表現ではない。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]