乱闘のきっかけ作ったアストロズ・コーチに20試合出場停止処分

メジャーリーグ機構は日本時間8月12日、アストロズのアレックス・シントロン打撃コーチに20試合の出場停止処分を科した。シントロンは日本時間8月10日に行われたアスレチックス戦でラモン・ラウレアーノを挑発し、乱闘が発生するきっかけを作ったと見られている。コーチには異議申し立ての権利がなく、出場停止は直ちにスタート。シントロンは日本時間9月3日に復帰可能となる。

乱闘が発生したのは、ラウレアーノがその試合2度目、その3連戦では3度目となる死球を受けた直後だった。苛立ちを隠せないラウレアーノが一塁へ向かう際、一塁側のダグアウトにいたシントロンがジェスチャーを交えながらラウレアーノを挑発。激怒したラウレアーノが一塁側ダグアウトへ突進し、両軍の選手がダグアウトから飛び出して乱闘となった。

アストロズのダスティン・ガーノウがラウレアーノを取り押さえたため、ラウレアーノとシントロンが直接やり合うことはなかったが、ラウレアーノとアスレチックスのオースティン・アレンにはその場で退場が宣告された。ラウレアーノにも6試合の出場停止処分が科されたが、ラウレアーノは異議申し立てを行う意思を示しており、処分が確定するまで出場可能である。

シントロンは発表した声明文のなかで「私はメジャーリーグ機構による処分を受け入れ、今回の出来事から学んでいきます。(挑発行為のなかで)ラモンの母に言及したりはしていませんが、私の行動は不適切でした。日曜日の試合で不幸な出来事が起きた原因となったことを謝罪します。コーチとして、我々はより高い基準を求められており、選手たちの手本にならなくてはなりません。他のコーチたちが私の失敗から学び、二度とこのようなことが起きないことを願います」と述べた。

アストロズのダスティ・ベイカー監督は「彼は我々のチーム、特にラテン系の選手たちにとって重要な存在だった」と語っており、シントロンの離脱はチームにとって痛手となる。なお、アストロズはもう1人の打撃コーチであるトロイ・スニッカーを補佐するために、シントロンに代わるコーチを準備する予定だ。

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