創成館の4番猿渡が打線をけん引した。七回に先頭で三塁打を放つと、続く長田の中犠飛で生還。八回は2死二塁から、右前に適時打を運んだ。打のヒーローは「今までの球場と全く違う。緊張したけど、楽しめた」と笑顔を広げた。
今年は大会の中止が相次ぎ、チームは一時、目標を見失った。ばらばらにもなりかけたが、主将の上原を中心に話し合いを重ね、全員で意欲をかき立ててきた。
八回の打席は途中出場の上原がネクストバッターズサークルで控えていた。ここで自らで終わらせずに、主将へ甲子園初打席をプレゼント。猿渡は「これまで100人以上の部員をまとめてくれた。意地でも上原につなげようと思った。ほっとした」とまた、満足げに笑った。