アルペンルートに燃料電池車 排ガスゼロで点検業務

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立山黒部アルペンルートで走行する燃料電池車=天狗平付近

 立山黒部アルペンルートにあるガス設備の保守点検に「究極のエコカー」とされる燃料電池車(FCV)を使う取り組みが今月から始まった。富山水素エネルギー促進協議会によると、FCVがルート内を走行するのは初めて。ガソリン車の代わりに排ガスを出さない車を用い、富山が誇る大自然を守る。(浜松聖樹)

 保安業務を請け負うエネルギー商社、北酸(富山市本町、山口昌広社長)はこれまで、年数回の点検にガソリン車を使用していた。今月5日から、同社所有で、二酸化炭素(Co2)を排出しないトヨタ自動車の「MIRAI(ミライ)」に切り替えた。

 燃料となる水素は、富山市環境センター(同市栗山)内にあるステーションで充てんしている。太陽光発電で得た電気を使って水を電解し、水素を発生させる設備を使っており、燃料の製造過程も「クリーン」と言える。

 北酸は富山水素エネルギー促進協議会の幹事会社で、事務局も務める。今後はガス設備の保安業務に加え、走行中に同ルートの景色を動画で撮影し、協議会のホームページで公開することも検討している。

 県内を走るFCVは、まだ10台にとどまるという。若木洋介総合企画部長は「低公害車の普及を目指し、業務用などさまざまなシーンで率先してFCVを使い、環境や景観の保全につなげたい」と話している。