フェラーリF1、ベッテルのシャシーを交換。縁石による小さな不具合を発見

 フェラーリは、2020年F1第6戦スペインGPで、セバスチャン・ベッテルのシャシーを交換することを明らかにした。シルバーストン2連戦の後に調べた結果、小さな不具合が見つかったという。

 4度のF1世界チャンピオンであるベッテルは、2020年には序盤5戦のなかで3回しか入賞しておらず、獲得ポイントは10点にとどまっている。シルバーストンでの2連戦では、イギリスGPで10位、70周年記念GPで12位という結果に終わった。

 70周年記念GPでベッテルは、オープニングラップでスピンを喫して最後尾まで順位を落とし、チームの戦略によって長時間にわたりトラフィックのなかで走行したこともあり、入賞圏に入ることができなかった。

2020年F1第4戦イギリスGP セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 チームメイトのシャルル・ルクレールは、5戦のなかで2位、3位、4位をそれぞれ1回ずつ獲得している。ふたりのパフォーマンスに大きな差があることから、チーム代表マッティア・ビノットは、70周年記念GP後、問題解決のためにベッテルのシャシーを交換する可能性があることを認めていた。

 8月12日に発表されたフェラーリのリリースにおいて、ヘッド・オブ・シャシーエンジニアリングを務めるシモーネ・レスタは、次戦スペインGPについて次のように語った。

「SF1000に特別なアップデートはない。しかしセバスチャンは新しいシャシーで走る。シルバーストン戦の後に分析した結果、縁石を乗り越えた際の大きな衝撃によって生じた小さな不具合を発見したためだ。これがパフォーマンスに大きな影響をおよぼしたということはないと思われるが、(交換するというのは)論理的な決定だった」

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