軍艦島見学通路の防護柵 簡易ポールへ一部変更 運営審承認

 長崎市の端島(軍艦島)の見学施設の運営方法について検討する「長崎市端島見学施設運営審議会」(会長・佐々木謙二長崎大大学院准教授)が12日、長崎市役所であり、台風被害が予想される見学用歩行通路の防護柵のうち、転落の危険性がない箇所は簡易ポールに切り替えることを承認した。
 防護柵は島内の歩行通路に設置し、総延長は580メートル。台風の影響で倒壊することが多く、復旧には多額の費用と期間を要していた。市は対策として、本年度からは台風接近前に柵を一時的に撤去し、通過後に再設置するという運用を開始した。
 しかし、柵を取り外し撤去するのは大変な作業で、市は「この対応にも限界がある」として、転落の危険性がない約210メートル分を設置や撤去が簡単な簡易ポールに切り替えることを提案した。
 この他、船が接岸する際に衝撃を和らげる防舷材が損壊した場合の対応策についても議論した。
 審議会は有識者ら7人で構成。施設の安全面の課題などを検討する際に会合を開いている。

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