【新型コロナ】児童9人感染の厚木市立小、県内学校初のクラスターか 全校検査、神奈川県に要請へ

会見で児童9人の陽性確認を発表する厚木市教委の関係者=同市役所

 神奈川県厚木市立依知南小学校で児童9人の感染が新たに判明し、教員を含む感染者が14人に拡大したことを受け、同市教育委員会は13日会見を開き、クラスター(感染者集団)が発生したとみられるとの認識を示した。保護者に不安が広がっていることを理由に、市は全校児童の検査を県に強く要請する方針を明らかにした。県によると、県内の学校でのクラスター発生は初めてとみられる。

 市教委によると、同校では5日に20代男性教諭の感染が確認された。同校はこの時点で「児童に濃厚接触者はおらず、普段通りの生活を」と保護者に伝え、6日から夏期休校に入った。

 しかし7日に40代女性教諭、11日には30代と40代の女性教諭に加え、女子児童の感染が相次いで判明。それまでこの女子児童を除き、県は児童を対象にしたPCR検査を行っておらず、12日になってようやく女子児童と同じクラスの児童を中心に計34人を検査した。

 会見で曽田髙治教育長は「状況を振り返ると、学校内で感染が広まった可能性は高いと認識している」と指摘。会見後には「県に従った対応だったが、当初から児童を検査してくれれば…」と下を向いた。

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