大分トリニータ 田中達也インタビュー「相手にとって面倒くさいと思わせる選手でありたい」

大分トリニータは15日、昭和電工ドーム大分で横浜Fマリノスと対戦する。MF田中達也選手にインタビューした。(大分合同新聞連動企画・新聞は14日付本紙に掲載)

 

 田中達也選手自身の発案で5月にあった「背番号11大集合」と銘打ったリモートでのファンミーティング。1時間におよんだ交流で、サポーターからの直球の質問に真摯に答える姿が印象的だった。連戦について尋ねると「コンディション管理は大変ですが、たとえ負けても次の試合のために無理矢理切り替えてやるしかない。みんなもそうだと思いますが、僕、試合、好きなので」と前向きな言葉が返ってきた。

 

―これまでの戦いを振り返っていかがですか?

 そうですね。やっぱり攻撃の面からいうと、攻めきる、そして決めきる、そういうところができていないから得点が取れてないですね。

 去年と違って戦術的なところで多少の変化があり、そういう中で自分がシャドーとして試合の中で求められているのはやはりランニングの部分だと思っています。ボールを間で受けて前を向くというよりは、DFラインの裏とかを狙うような自分なりのシャドーを意識していますし、相手にとって面倒くさいと思わせる選手でありたいですね。

 

―中2日、中3日と準備期間が短い中での戦術の落とし込みは大変でしょうね。

 対戦相手によって自分たちの戦術を変化させたりなどは間に合わないこともありますが、どの試合でも、自分たちのやるべきことを追求しつつ、個々の選手がちょっとずつ工夫することが大事になると思います。

―攻めあぐねている印象を受けますが。

 確かに結果が伴わないと、なんかやれてないなぁと、どんどんネガティブな感情になってしまいがちですが、(試合を)やりながらうまく回っていくんじゃないかなって感じです。カタさん(片野坂知宏監督)は修正しながらポジティブな変化を与えてくれるので、選手は信じてやっていくだけです。

 

―7月のリーグ戦再開直後はうまくいっていたってことですか?

 今年はチームとしてやりたいことが割とハッキリしていて、結果にもつながったわけですが、逆に、ハッキリしている分、相手からは分析されやすいということでもあります。だから、チームとしては相手が(自分たちの戦術を)分かっていても、その上をいくようなレベルにまで精度を高めていくことができればいいし、そこをぶれずにやっていければと思っています。

 そのためにはさらに何かひとつ、強いプレー(戦術)があって、そこを切られたら違うプレーを選ぶとか。そういう立ち返る場所(基本戦術)があるといいし、繰り返しになりますが、まずはぶれずにやりながら、どんどん自分たちの幅を広げていくという作業をやっていくことが大事になってくると思います。

 

―チームとしてやりたいことの完成度は、今の時点でどれくらいですか?

 満足できるレベルにまでなるのはまだまだ先かなと思いますが、結果が出ないからやってきたことを変えるというよりは、今やっていることを追求していって、そこに上乗せしていけば、どんどん良くなっていくだろうし、皆でやりたいことを共有できているという面では悪くないと思っています。応援よろしくお願いします。

(小野郁)

=写真は大分トリニータ提供=

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