第104回インディ500デイ3:アンドレッティがファストフライデイを制す。琢磨も予選に向け順調な仕上がり

 インディアナポリス・モータースピードウェイで開催される伝統の一戦、第104回インディアナポリス500マイルレース。走行3日目のファストフライデイは、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ)がトップスピードを記録した。

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は8番手。フェルナンド・アロンソ(アロウ・マクラーレンSP)は25番手だった。

 12日に走行がスタートした第104回インディ500。走行3日目の14日は、予選前最後のプラクティス走行日となるファストフライデイを迎えた。

 この日から予選に向けてブースト圧が引き上げられ、各車は230mphオーバーのハイスピードで走行を重ね、予選セッティングを煮詰めていった。

 ファストフライデイのトップスピードを記録したのは、6台体制で挑むアンドレッティ・オートスポートのマルコ・アンドレッティ。ブライアン・ハータとの共同チームで挑む彼は、セッション序盤に233.491mph(38秒5454)を記録し、これがこの日の最速となった。

 アンドレッティのスピードは、1996年にアリー・ルイエンダイクが記録した239.260mph(37秒616)に次ぐ速さであり、明日からの予選もハイスピードのアタック合戦が見られそうだ。

 大きなクラッシュもなく17時半に走行は終了。アンドレッティに次ぐ速さを見せたのは、エド・カーペンター・レーシングのコナー・デイリーで232.337mphを記録。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が3番手だった。

ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)

 4番手のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は、単独走行ではトップとなる232.124mphを記録している。トップのマルコをはじめ、アンドレッティ・オートスポートは6人全員がトップ15に入っている。

「ファストフライデイは良かった、特にトップスピードだしね。単独走行でも同じようにいいと思っている。解決すべきことがいくつかあるが、ファストナインへのスピードは十分だよ」とマルコはコメントしている。

 前日、2番手と順調にマシンを仕上げている佐藤琢磨。ファストフライデイは53周と積極的に走行を重ね、ベストスピードは231.880mphで8番手とまずまずのスピードを記録した。

「とてもエキサイティングでした。エアロスクリーンによって、昨年よりダウンフォースは失いましたが、それよりも速いスピードを記録しており、とてもエキサイティングですね」

「いい進歩を遂げたと思います。でもまだまだ到達していない。予選は少し心配ですが、うまくいけばスピードを見出し、3人がトップに9に入れるでしょう。幸運を祈りたいですね」と琢磨はコメント。

11度目のインディ500に挑む佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)

 2日目にクラッシュを喫したフェルナンド・アロンソは、52周を走行し25番手となった。

 明日は午前中にふたつのグループに分かれ1時間のプラクティス走行が行われ、11時より予選1日目がスタートする。

 予選1日目は、翌日にポールポジションから9番手までを決めるファストナインシューティングに進出する9台と10番手以降のグリッドが決定する。

 日本では、BSスカパーでインディ500予選の模様を2日間に渡って放送。

 さらにGAORA SPORTSで、決勝前の走行最終日となるカーブデイの模様を22日22時から生放送し、第104回インディ500決勝レースを24日午前2時より生中継が予定されている。日本期待の佐藤琢磨、そして注目のフェルナンド・アロンソがどのような結果を見せるのか、こうご期待!

シボレー最速となる2番手のスピードを記録したコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)
インディ500のボルグワーナートロフィーをデザインに取り入れたマックス・チルトンのヘルメット

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