鷹、2番中村晃&3番柳田の狙いどこに? デスパ&グラ復帰での“最適解”は…

ソフトバンク・中村晃(左)と柳田悠岐【写真:藤浦一都】

16日のオリックス戦で柳田→中村晃の並びを入れ替えたソフトバンク

16日に本拠地PayPayドームで行われたオリックス戦に6-2で快勝したソフトバンク。4番に入る栗原陵矢捕手が初回と8回に適時打を放ち、打撃不振の松田宣浩内野手にも適時打が飛び出した。序盤のリードを先発の石川柊太投手ら投手陣が守り抜いて快勝した。

この試合でパッと目を引いたのが、その打順の並びだった。8月11日のオリックス戦から5試合続けてきた2番・柳田悠岐、3番・中村晃の並びを入れ替え、今季初めて2番に中村晃を置き、3番に柳田を据えた。

それなりに機能していた2、3番の並びを入れ替えた狙いはどこにあったのか。試合後、工藤公康監督はこの中村晃、柳田の並びについてこう語った。

「ここ最近、柳田くんから(イニングが)始まることが多かった。四球を選んだり、出塁率の高い中村くんを2番に置いた方が、より柳田くんが生きるかなと思って替えさせてもらいました」

本塁打は2位の柳田だが、打点は中田や浅村と15点以上の差が

柳田は5割前後の出塁率の高さはもちろんのこと、ポイントゲッターとしての役割も首脳陣は期待する。現状で下位打線が低調である点を考えても、柳田の前に走者がおらず、柳田がチャンスメーカーになっていたと工藤監督は言う。

現にここまでリーグ2位タイの15本塁打を放つ柳田だが、打点はトップを争う中田翔(日本ハム)や浅村栄斗(楽天)と15打点以上の差がついている。柳田の得点圏打率は浅村や中田よりも上。いかに、柳田の前に走者が溜まっていないか、を示していると言える。

柳田の前に出来るだけ多く選手を出塁させたい。そこで工藤監督ら首脳陣が考えたのが、柳田に次ぐチーム2位の出塁率を誇る中村晃を2番に据えることだった。

この日は中村晃が5打数無安打、柳田は3打数1安打2四球で2、3番の並びが機能して得点が生まれることはなかった。ただ、1試合だけでその並びの力を推し量ることはできない。18日にも、まずはグラシアルが1軍に復帰し、デスパイネも近いうちに1軍に戻ってくる。果たして、ホークス打線の“最適解”はどんな形になるのだろうか。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

© 株式会社Creative2