誰かが流した? 沿岸から流れた? 精霊船8隻引き揚げ 長崎・大崎町沖

 17日午後1時50分ごろ、長崎市大崎町公民館付近の通行人から「沖でボートのようなものが転覆して流れている」と110番があった。長崎海上保安部が船を引き揚げると、長さ約1.8メートルの精霊船だった。捜索中に別の精霊船が浮いているのが見つかり、計8隻が周辺で発見された。
 同海保によると、見つかった8隻の精霊船は、いずれも2メートル以下の小型の船で、木造とみられる。同海保は「誰かが故意に流したり、沿岸に置いていたものが流されたりした可能性がある」としている。
 当初、「ライフジャケットのようなものがある」との情報もあったため、県警や消防などが海難事故として出動した。県と同海保のヘリに加え、同海保の巡視船と巡視艇も出動。通報から約1時間後に現場に到着した同海保が精霊船を引き揚げた。ライフジャケットに見えたものは、精霊船の鮮やかな飾り付けだったとみられる。
 市廃棄物対策課は、仮に誰かが海に流したとすれば「海洋ごみになり、海の環境悪化にもつながる」としている。同海保は18日にも8隻を長崎署に引き渡す。


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