「マシンのなかは本当に暑かった」ボッタス、F1スペインGPで体重3kg減。黒いスーツ&マシンが熱を吸収か

 メルセデスのバルテリ・ボッタスは、F1第6戦スペインGPで3キロも体重が減少したのは、熱を持ってしまうメルセデスの黒のレーシグスーツが原因の一端だったと語った。

 日曜日のレースは焼けつくような暑いコンディションのなか行われた。66周のレースでリタイアしたのはフェラーリのシャルル・ルクレールのみで、特にタイヤの問題もなかったが、バルセロナでのラウンドは身体的に負担となるものだった。

 レース序盤、ボッタスは無線で暑さについて不満をもらし、「この黒いレーシングスーツは暑すぎる」とコメントした。

 2020年シーズンが始まる前にメルセデスは多様性への取り組みの反映として、マシン、レーシングスーツ、チームキットの色を変更した。しかしこの変更によって、メルセデスの2020年型マシン『W11』のコクピット内の温度が上昇したようだ。

2020年F1第6戦スペインGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)

「マシンのなかは本当に暑かったよ」とボッタスは3位でフィニッシュした日曜日のレース後に語った。

「今年は例年よりマシンのなかが暑いんだ。僕たちがレーシングスーツの色を変えなければならないのは明らかだった。それに黒は熱を吸収することで知られている。直射日光が当たる場合は特にね」

「黒と白では温度の点で実際にどれくらい違いがあるのか、数値や事実に関しては分からないが、本当にマシンのなかは暑いんだ。加えて今年からレーシングスーツに新たな認可が下りた。そのせいでさらに分厚くなったし、下着も厚くなっている。それがどのくらい影響しているかはわからないけどね」

 ボッタスは、体温の上昇は最終的にドライバーのパフォーマンスに影響すると語っている。

「本当に暑かったから、こう言ったよ。『みんな、このレーシングスーツはあまりにも暑すぎるよ』とね。温度の観点から見たら確実に白の方が涼しいだろう。今日なんてレース中に3kgも体重が減った。これはかなりの量だよ」

「そしてこのことはパフォーマンスにも影響してくるだろう。僕はすべてのドライバーのなかでも一番ではないとしても、身体が仕上がっているドライバーのひとりだ。だから大丈夫だけど、決して快適とは言えないし、常に改良できることはあると思う」

2020年F1第6戦スペインGP バルテリ・ボッタス(メルセデス)

© 株式会社三栄