先日、UEFAチャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンを相手に2-8で大敗してしまったバルセロナ。
なんと保有しているフェリペ・コウチーニョにもゴールを決められるという屈辱も…。
リオネル・メッシら中心的な選手が高齢化する中、ドイツの巨人を相手に圧倒されてしまった。その衝撃的な結果でクラブはキケ・セティエン監督を解任、近日ロナルト・クーマン氏が招聘される予定だという。
今回は『Sportskeeda』が特集した「バルセロナが今売るべき10名のタレント」という記事を紹介する。
ジョルディ・アルバ
間違いなくバルセロナの歴史に残るような左サイドバックであるが、ジョルディ・アルバはしばらく最高の状態にはない。
リュカ・ディーニュ(エヴァートンにローン中)やジュニオール・フィルポにポジションを譲ることなくレギュラーであり続けたが、その信頼に応えられているとは言い難い試合も多くなってきた。
31歳になった彼は徐々に多くの試合に出続けてきた疲れを見せ始めているようだ。そして、バルセロナは彼に頼りすぎると退団後のマネージメントに苦しむことになるだろう。
ルイス・スアレス
この世代で最も偉大なストライカーとして多くのファンに支持されてきた。バルセロナに加入してからは、まるでクラブの忠実なしもべであるかのようにプレーしてきた。
ただ33歳になった彼は徐々に怪我を増加させており、その鋭さにも衰えの兆候が見え始めている。ジョルディ・アルバと同じく、そろそろ徐々に30代の選手の入れ替えを進めていかなければいけない。メッシが非売品なだけに…。
もちろんチームにまだまだ貢献できる選手だが、同時にそれなりの価格で売れるという意味でもある。放出の優先度は低いが、素晴らしい選手と見なされているうちに決断すべきだろう。
アルトゥーロ・ビダル
もうひとりの「年を取ってしまったスター」だ。激しいディフェンスと厳しいところでゴールを決められる勝負強さを持つビダルは、まだいくつかのクラブから関心を受けている選手だ。
2018年にバイエルンから加入し、それから継続的に出場機会を獲得。いつくかインパクトのあるプレーも見せてきた。しかし33歳となった彼は、かつてユヴェントスで見せたほどの強烈なパフォーマンスは出せなくなっている。
先日古巣と対戦した際にもサイドを任されながら守備の役割を果たせず、混乱の原因にもなってしまった。中心選手としてポジションを掴んでいるならともかく、このような使われ方ならば他の者でもいいだろう。
セルジ・ロベルト
一部のバルセロナのファンは、セルジ・ロベルトが下部組織育ちの生え抜きであるという理由だけでスタメンになっていると考えている。
それは明らかに間違いではあるが、ただ彼がほとんどすべての試合にスターティングメンバーとして使われるという事実は、決してバルセロナにとっていいことではない。彼はあくまでユーティリティプレーヤーであり、違いを作れる存在ではない。
リキ・プイグやカルレス・アレニャのような才能ある若手が順番待ちをしている状況で、セルジ・ロベルトに多くの重要な役割を任せる必要はない。ベンチに置いておけば確実に役立つが、給与がかなり高いのが問題だ。
ジュニオール・フィルポ
レアル・ベティスで高い評価を受けた左サイドバックのジュニオール・フィルポ。そのバルセロナ移籍はあまりうまく行かなかった。1800万ユーロもの移籍金は支払われたが、ジョルディ・アルバと競争できる存在ではなかった。
ウイングとしてもプレーできるにしても、バルセロナの前線に入るにはあまりにも心もとない。リーガでは11試合にしか出場できず、存在感を発揮できなかった。
ジョルディ・アルバを出すなら残すべきだが、そうでないならインテルやリヴァプールなどが関心を持っている間に資金を回収すべきだ。
マルティン・ブレイスウェイト
ケヴィン=プリンス・ボアテングの再来である。冬のマーケットで1800万ユーロもの移籍金をつぎ込んで獲得したが、わずか4試合しかスタメン起用はなく、1ゴールのみで終了した。
今夏のマーケットでは退団できると報告されているが、ならばどうして獲得したのか理解に苦しむ。それだけの投資をするならば、数年は使う覚悟を持ってやるべきだが…。
なお今はウェストハム・ユナイテッドやエヴァートンが関心を持っていると言われているが、さすがに1800万ユーロも出さないだろう。
ネウソン・セメド
2017年にベンフィカからバルセロナへとやってきたネウソン・セメド。3050万ユーロもの移籍金が支払われ、ついにダニ・アウヴェスの後継者が固まるかと思われた。
だが、そのパフォーマンスは好調と不調、攻撃と守備のバランスに一貫性がなく、一時はユーティリティプレーヤーのセルジ・ロベルトとの併用になってしまっていた。バルセロナの右サイドとしてはまだ物足りない。
ただ、高い評価を受けているだけにマンチェスター・シティやユヴェントス、PSGなどが関心を持っている。26歳という年齢も考えれば、高く売れるのはこの1~2年だけだ。
サミュエル・ウンティティ
バルセロナ加入からしばらくは素晴らしいシーズンを過ごしていたサミュエル・ウンティティ。フランス代表でもワールドカップを制覇するなど、キャリアの頂点を極めていたように見えた。
しかしそれが長続きしなかった。契約を延長した途端に怪我を繰り返すようになり、パフォーマンスもそれに従って落ちてしまった。
すでにジェラール・ピケの相棒はクレマン・ラングレで固まっており、ウンティティの株価はこれまでにないほど低くなってしまった。アーセナルやマンチェスター・ユナイテッドが関心を持っているようで、それなりの価格なら売るべきだろうし、ウンティティ自身も環境を変えたほうがいい。
イヴァン・ラキティッチ
2014年にセビージャからやってきたラキティッチは、ルイス・エンリケ監督の下で中盤の重要なピースに。バルセロナのエンジンとして攻守に貢献し、いくつもの栄冠に輝いてきた。
しかし近頃はその平凡なパフォーマンスについて一貫して批判を受けており、リキ・プイグやカルレス・アレニャの台頭を阻んでいるとも言われてしまっている。
32歳の彼は今夏ついに退団する可能性が高いと言われている。セビージャへの復帰の他、トッテナムやマンチェスター・ユナイテッドなども去就に注目しているそう。
フィリペ・コウチーニョ
アンドレス・イニエスタかネイマールの後継者になれると予想されたコウチーニョ。とんでもない額の移籍金でリヴァプールから加入したものの、どちらにもなることができなかった。
エルネスト・バルベルデ監督のシステムに全く合致せず、バイエルン・ミュンヘンにローン移籍。先日はUEFAチャンピオンズリーグで飼い主相手に2ゴールを決める猛犬ぶりを発揮し、強烈なインパクトを見せている。
ただ、バイエルンは彼のことを買い取るつもりはなく、CLが終わればバルセロナに戻ってくる。不幸中の幸いというべきか、バルセロナが食らった2ゴールでコウチーニョの価格は上がっているだろう。