25年にわたり街頭補導などで子どもら見守る 少年補導員の中村さんに「栄誉金章」 長崎・琴海

栄誉金章の表彰状とメダルを手にする中村さん=長崎市琴海大平町

 25年にわたり、街頭補導などで子どもたちを見守ってきた時津地区少年補導員連絡協議会長の中村政輝さん(70)=長崎市琴海大平町、農業=が少年補導功労者表彰栄誉金章を受章した。本年度末に少年補導員の定年を迎える中村さんに、活動を振り返ってもらった。
 表彰は警察庁長官と全国少年警察ボランティア協会会長の連名で毎年行っており、伝達式がこのほど時津署であった。
 少年補導員に委嘱されたのは1995年4月。地元中学校の校門に立ってあいさつをしたり、月に一度は必ず街頭補導に回ったりの活動にも「特別なことはしていない。皆さんのおかげ」と話す。
 ただ高校時代に相談に乗っていた少女が、成人式のあいさつに来てくれたときはうれしかった。「補導員をしていて本当によかったと感じた」。4人の子の母親となった今も、年に数回電話をくれるという。
 この5年間には、農作業を通じて少年の立ち直りを支援する「みんなのわくわく農園」(県警少年課など主催)に自宅近くの田んぼと畑を提供している。戸惑いながらも、土に触れ、楽しく作業する姿を見てきた。「子どもたちの笑顔は何物にも代えられない」と話し、定年後も地域の子どもたちと触れ合っていくつもりだ。

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