川崎市内のITベンチャー企業が、施設の混雑具合を予想するシステムを開発した。人工知能(AI)や同社独自の指標を使い、来店客数を1時間ごとに45日先まで予測してカレンダーに表示。施設側が客に周知することで、3密(密閉、密集、密接)回避につなげてもらいたい考えだ。
開発したのは、同市中原区のITベンチャー企業「ROX」。2018年に開発した客数予測システム「AI-Hawk」に新たな機能を追加した。
施設側が1日当たりの来客数や販売数といった実績や、混雑と判断する客数の基準などをシステムに入力。AIが天候や同社の独自の指標を加味して1時間ごとの来店客数を予測し、5色(赤、オレンジ、黄色、緑色、青色)の人型のマークで混雑具合の予想を表示する。施設側はカレンダーを印刷したり、ホームページに表示したりして、消費者に買い物時間の目安を知らせることができる。
同社はスーパーマーケットや薬局、病院などへの導入を想定。既に神戸市内のスーパーで運用しているという。同社の中川達生社長(40)は「混雑を回避して新型コロナウイルス感染防止に役立ててほしい」と話している。
システムはパソコンやスマートフォンで利用可能。料金は予測内容によって、9800円(税別)から4万9800円(同)まで。問い合わせは、同社の電子メール(info@rox-jp.com)。