「私にイブラは不要だった」ミランと破談のラングニック、バッサリ宣言

ACミランの次期監督候補と噂されていたラルフ・ラングニック氏。レッドブル・グループの国際コーディネーターとしてスポーツ部門を統括し、その独特のスタイルを世界に広めた。

レッドブル・ザルツブルクやRBライプツィヒなどが彼の手ほどきによって欧州屈指のチームに成長し、チャンピオンズリーグでも結果を残すようになっている。

先日行なわれたUEFAチャンピオンズリーグ準決勝ではRBライプツィヒはパリ・サンジェルマンに敗れたものの、十分なインパクトを残している。

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そのラングニック氏を「全権監督」として雇おうとしていたのがミラン。監督、ディレクター、メディカルチーフ、さらにスカウトチーフも兼ねるという役割を与えようとしていたという。

ただ最終的にミランはステファノ・ピオーリ監督との契約を延長し、ラングニック招聘計画は撤回されている。

そして今回『Gazzetta dello Sport』のインタビューにラングニック氏が登場。ミランとの交渉について以下のように説明したそう。

ラルフ・ラングニック

「ミランが降格圏から3ポイントしか離れていない10月の終わり、初めて連絡を受けた。

契約にサインしたことや条件を提示したこともなかった。3週間前まではレッドブルの人間だったからね。

ミランに関しては、再開後は欧州で最高のチームだったので、体制を変更することは賢くもない、敬意もないものになっただろう。

ピオーリ監督は仕事を続けるに値するし、インタビューでも常に目的を達成することに集中していた。もちろん、これが中長期的にミランにとって正しい決定であるかどうかは別の問題であるがね」 (もしミランに行っていたら、ズラタン・イブラヒモヴィッチは放出していた?)

「あなたが聞くべきことは、なぜミランが私に接触したのかという点だ。何をするために?

おそらく、彼らは方向性を変えようとしていたのだ。38歳の選手に目を向けるのは私のスタイルではない。

その人物に才能があるかどうかではなく、私は価値を創造して才能を伸ばすことを好むからだ。

イブラヒモヴィッチやシモン・ケアーに頼るという考えは、私にとってほとんど意味がないものだ。しかしそれは私の哲学であり、正しさとは関係がない」

(もしミランに行っていたら、欧州のトップに戻すために何をした?)

「チャンピオンズリーグ出場権など、具体的な目標を設定する。ヨーロッパリーグでプレーすることを楽しむ者はいないからだ。

完璧な例をミランは30kmほどの街に持っている。アタランタはミランの3分の1しか収入がないが、知的な投資を行い、欧州で最高のアカデミーを持っている。サッカーはチームスポーツなのだ。

アントニオ・コンテが率いるインテルのアクティブでアグレッシブなスタイルにも感銘を受けているよ。

サッカーについての私の考え方は、アメリカで『ラルフボール』と呼ばれているものだ。ハイテンポを維持し、プレッシャーとカウンタープレッシャーを続けるものだ。

我々のアカデミーで育っている若手全員がこの哲学の下で成長している」

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あのレッドブル・グループ独特のスタイル「ラルフボール」をするならば、たしかにズラタン・イブラヒモヴィッチは全く合わない存在になるだろうが…。

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