掃除機を「買い替えたい」「買い足したい」、選ぶときのコツはある?

ここ数年で普及率がグンと高まった家電のひとつといえば"お掃除ロボット"。自動で掃除してくれるなんて、なんて便利なんだ!と感動した方も多いはず。

その一方で、スリムな"スティック型"や、昔ながらの"キャニスター型"なども根強い人気で、年々大きな進化を遂げています。それだけに、いざ「買い替え」や「買い足し」となると、どんなタイプを選べば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。

「ひとり暮らしにオススメの掃除機は?」「お掃除ロボットは本当に綺麗になるのか?」「 やっぱり高い方を買ったほうがいいのか?」そんな意外と気になる「掃除機」のアレコレについてお話しします。


掃除機の"スティック型"と"キャニスター型"の違いとは?

スティック型は主に電源コードのない充電式が多く、重量と質量も小さいためコンパクトでスリム、「お掃除ロボット」に負けず劣らず人気の掃除機です。

付属品を組み替えればハンディ型として機能する商品も多いので、床掃除だけでなく机の上や愛車の掃除にも大活躍してくれます。キャニスター型は、いわゆる昔から使われている掃除機です。モーターを積んだ本体と、その本体から伸びるジャバラホース、さらに手元スイッチ部に延長パイプが接続されています。

スティック型に比べると、全体的に重量と質量が大きく、コンパクトな印象は薄れます。しかし、コンセントに接続しながら使用できる=長時間の使用が可能。さらに最近では、コンセントに接続しながらの使用と、充電してコードレスでの使用をどちらも可能にしている商品も存在しており、スティック型とは違った使いやすさを持ち合わせていることも事実です。

"サイクロン式"と"紙パック式"の違いとは?

次は掃除機のゴミを溜める部分の違いです。サイクロン式の場合、ダストボックスに集塵された空気とゴミは遠心力を利用して完全に分離されます。

空気はフィルターを通過して排気され、ゴミはダストボックス内に残ります。ゴミが満杯となっても、捨ててしまえばダストボックスは繰り返して使用することができるので、コストを抑えることが可能です。

対して紙パック式の場合、ゴミが満杯になったら、そのままパックごと捨てるためチリなどが舞うことはありませんが、都度、紙パックを購入しなければならないので、サイクロン式と比べると買い足しコストは高くなるでしょう。

お掃除ロボットだけで綺麗になるって本当?

浮遊しているホコリなどは長い時間をかけて床に落ちます。人が動いていると、なかなか床に落ちません。従って、誰も居なくなったお部屋の掃除を自動で行なってくれるロボット掃除機は重宝すると思いますが、注意しなければならないことも多々あります。

小物やアクセサリー、硬貨、ペットの排泄物などを吸い込むと故障しますので、事前にお掃除したいエリアを片付ける必要があります。倒れやすい物はお掃除ロボットと接触することで転倒し、床や壁を傷つけてしまう恐れがあります。あらかじめ、お掃除ロボットが自動走行するエリアを整理整頓しておきましょう。

また、フィルターやダストボックスだけでなく、障害物検知センサー部や充電端子部なども定期的なお手入れが重要。このように一般掃除機よりも取扱いの注意点やお手入れを必要とする箇所が多いため、面倒に感じられるかもしれません。

とはいえ、自動で掃除してくれている間に他の家事をすることができますので、日々のサポートという意味では、やはり非常に効果的な家電製品です。

気になる「ロボット掃除機だけで大丈夫?」という点ですが、これはあくまでも個人的見解になりますが、自身で掃除機をかける頻度や時間は削減されても、定期的にスティック型やキャニスター型の掃除機を使用してのお掃除は必要になると思います。ロボット掃除機だけでお部屋の隅々までお掃除することは、実際には難しいのではないでしょうか。

買い替えるなら、やっぱり高い方を選んだ方が良い?

やはり値段と性能は比例するといっても過言ではありません。ゴミやホコリ検知に特化したセンサーを搭載していたり、抗菌消臭に特化した排気フィルターが備わっていたり、優れた静音性や省エネモードを持ち合わせているなど、高額な掃除機は、やはりそれ相応の性能を有しています。

まずはどんな機能が必要かをリストアップし、求める機能に合わせて掃除機を選択されるのが良いでしょう。

一人暮らしにオススメの掃除機、ファミリータイプにオススメの掃除機とは?

初めての一人暮らし。仕事や学業が忙しく、住まいでゆっくりできる時間は少ないかもしれませんが、やはり掃除機は必要ですよね。ワンルームだったり、収納が少ない住まいの場合は、置いていても邪魔にならず、ハンディ型として使うこともできるスティック型の掃除機が活躍するかと思います。

対して、家族での居住になりますと、一人暮らしとは異なり掃除機を使う時間が長くなるかもしれません。その場合は、集塵容量にも余裕のあるキャニスター型の掃除機がオススメです。

さらに家の広さや、使う時間が長くなることを考慮すると、充電タイプよりもコンセントに接続して使うタイプのほうが安心でしょう。集塵容量はサイクロン式よりも紙パック式の方が一般的に優れてします。

2台持つ場合(一軒家など)はどのような掃除機を持つのがオススメ?

ファミリータイプにおすすめのキャニスター型掃除機ですが、難点はやはり重量と質量。スティック型と比べると大きいので、階段の上り下りや持ち運びなどで辛くなってしまうことがあるかもしれません。

広いリビングにキャニスター式の掃除機を、寝室や子供部屋のある2階や階段にはスティック式の掃除機を使うなど、使い分けをするのもオススメです。

掃除機をお手入れをする際の注意点

床ノズルに付着したゴミなどを放置すると、回転ブラシに負荷が掛かって故障の原因となる可能性は否めません。

また、水洗いができる回転ブラシに洗剤や漂白剤を使用してはいけません。変色だけでなく変形や破損などの原因となります。水道水のみで水洗いを行い、陰干しで充分に乾燥させてください。乾燥が不充分のまま使用されると故障の原因にもなります。

まずは取扱説明書を確認して、正しくお手入れするようにしましょう。

家事の中でも大きな割合を占める「お掃除」。買った後に「やっぱり他のものにすれば良かった…」とならないよう、まずは必要な条件や機能を書き出して、それに合った種類から選んでみましょう。

<構成/青山ネムリ>

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