BSL4 新たに研究棟建設へ 長崎大、来年度着工目指す

 長崎大は21日、長崎市の坂本キャンパスで建設中の感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」(実験棟)に隣接して、新たに研究棟を建設する計画を明らかにした。実験棟利用者の教育訓練や、実験棟の管理業務を担うほか、新型コロナウイルス感染症に関する研究にも取り組む。文部科学省に予算化を要望しており、実験棟が完成する2021年度の着工を目指している。
 同大は同日、周辺自治会の会長らと意見を交わす地域連絡協議会を文教キャンパスで開き、概要を説明した。それによると、研究棟は7階建てで、延べ床面積は約3500平方メートル。実験棟北側のグラウンドの一部を建設候補地としている。
 研究棟では、実験棟での研究の準備や実験棟利用者の教育訓練を実施する。また学内に分散している施設・設備管理、実験に使う動物の管理、地域連携・事務部門のスタッフを集約する。予算化されれば本年度中に設計作業に入るという。
 研究棟の機能は当初、実験棟に入る計画だったが、安全管理上、実験をする研究者以外は立ち入りを制限することになり、新たに施設が必要になったという。
 同施設設置準備室長の安田二朗教授は「実験棟を安全かつ機能的に運用するために必要な建物。文科省に予算化を要望している段階で、住民にも理解をいただきたい」と話した。

 


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