長崎・青山私道問題 住民89人が追加提訴 21日、長崎地裁に

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 長崎市青山町の住宅団地を通る私道(延長約700メートル)の通行権を巡り、住民7人が道路を所有する業者に通行妨害禁止や慰謝料を求めている訴訟で、新たに住民89人が21日、長崎地裁に追加提訴した。
 住民側弁護士によると、原告は青城自治会と若草町自治会の住民。第1陣の7人と同様、無償かつ無期限で私道を通ることができる通行地役権を有していることの確認や原告1人当たり20万円の慰謝料などを求めている。
 私道を巡っては、2018年に取得した福岡県の業者が住民側に買い取りや車両通行料を要求したが断られたため、昨年10月に道路の一部を封鎖。第1陣の7人は同月、妨害禁止などを求める仮処分を申し立て、主張が認められた。その後今年1月、通行妨害禁止などを求めて提訴した。
 業者側は7人以外の通行を認めていない。住民側弁護士は、タクシーや宅配便などの車両が通れない状況にあり、生活に支障が出ていると指摘。「仮処分の結果を受けても問題の根本は解決されず、大規模提訴に踏み切った」としている。追加提訴について、業者側弁護士は「訴状が届いておらずコメントできない」とした。

 


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