MotoGP:マルク・マルケスのレース復帰時期は「2~3カ月後」とホンダ。2020年のタイトル獲得は不可能に

 レプソル・ホンダ・チームは8月22日、MotoGP第2戦スペインGPの決勝で転倒を喫した際に右上腕骨を骨折し2度の手術を受けてレースを欠場しているマルク・マルケスが、複数の専門家と相談したところ復帰計画を変更することになったと発表した。復帰は2~3カ月先と推定されるためタイトルの防衛は実質的に不可能となった。

 マルケスは7月19日に開催された第2戦スペインGPの決勝レース中に転倒を喫して右上腕骨を骨折してしまい、骨折個所をチタンプレートと12本のボルトで内部固定する手術を受けた。

 ところが、連戦の第3戦アンダルシアGPの前に腕立て伏せをメディカルチェックで披露し参戦許可を得る。予選日に行われたFP3とFP4を走行したものの、予選Q1は1ラップ周りピットに戻り欠場した。

MotoGP第3戦アンダルシアGPの出場を目指してヘレスに戻ったマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)

 その後、チタンプレートにダメージを受けていたことが判明。マルケスは2度目の手術を受けてプレートを交換した。そのため第4戦チェコGP以降は欠場している。

 そしてマルケスとHRCは怪我の状況について複数の専門家に相談して、復帰計画を見直すことと完治してから復帰することを決断した。マルケスは今後数週間、リハビリ治療を継続するがレースへの復帰は2~3カ月かかるとレプソル・ホンダ・チームは予想している。

 レプソル・ホンダ・チームの監督を務めるアルベルト・プーチ氏は「マルクの回復やその時期に関して多くの話し合いがあったが、2度目の手術後、存在する唯一の目的は彼が怪我から100%回復することだと言ってきた。急ぐつもりはない。マルクがレースに復帰して、戦える状態になったら次の目標について考える」と説明した。

 レースの復帰までに2~3カ月を要すことから、早期の復帰が実現しても11月6~8日の第13戦ヨーロッパGPからとなり、今季のマルケスは3戦しか戦えないことになる。そのため2020年のタイトル獲得は実質的に不可能となった。

MotoGPクラスで6度、3クラス通算で8度のタイトルを獲得したマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)

 現在ラインキングはファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が67ポイントで首位。56ポイントのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)、48ポイントのマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と続く。この3人のライダー誰になっても新チャンピオンの誕生となる。

ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)

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