昨オフの3球団トレードの中で「ベストピッチャーはケンタ・マエダ」
今季ここまで5試合に先発して負けなしの3勝0敗、防御率2.27と好投を続けているツインズの前田健太投手。18日(日本時間19日)のブルワーズ戦では8回までノーヒットピッチング、球団新記録の8者連続奪三振を記録する圧巻の内容だった。
米メディアからの称賛も相次ぎ、注目度も高まっている前田だが、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」では今季の前田の成績が、これまでの偉大な大投手に匹敵するものとなっていることを紹介している。
「ジ・アスレチック」の記事ではまず、「オフシーズンの3チームが関わったムーキー・ベッツのトレードで、ベストピッチャーは明らかだ。それは、ツインズのケンタ・マエダである」と指摘。レッドソックス、ドジャース、ツインズの3球団の間で行われた大型トレードで、最も結果を残している投手は前田だと挙げた。
さらに「ミネソタに来て以来、彼は素晴らしいプレーをしている。それではここで、ケンタ・マエダについての面白いファクトを2つ紹介する」として、少々マニアックなデータを紹介。まず18日(同19日)の試合について、だ。
この試合、前田は8連続を含む12個の三振を奪った。記事によると「もし彼がその試合をノーヒットで終えることが出来たなら、それほど多くの打者を連続で三振に打ち取ってノーヒット試合を達成した、たった2人目の投手となった、ということである。これ(以上)を達成している投手は、マックス・シャーザーだけだ」。2015年10月3日のメッツ戦で9連続三振、そしてノーヒットノーランを達成したナショナルズのシャーザーと遜色のない内容だったと伝えている。
被打率は.128、WHIPは0.63と圧巻の数字を叩き出している今季の前田
さらに、前田のここまでの成績についても言及。今季ここまで5試合に先発して許した安打はわずか14本、1試合平均で3本に満たない。被打率はわずか.128、1イニングに走者を出す数を表すWHIPはたった0.63となっている。
記事では「なんと、ツインズ/セネタースの歴史で(すごく短いけど)5回の登板を通して、このような成績を残した投手は他に誰もいない」と、ここまでの投球内容を絶賛する。
記事によると、ツインズの前身であるワシントン・セネタースでメジャー通算417勝をマークしたウォルター・ジョンソン氏でさえ、シーズン最初の5試合での最高成績は1913年の被打率.178、WHIP 0.73。2004年と2006年にサイ・ヤング賞に輝いたヨハン・サンタナ氏でも2007年の被打率.198、WHIP 0.94が最高だったという。
今季の前田はツインズの歴史に名を残す2人の投手の成績と比較しても優れたものだとする「ジ・アスレチック」。ここまでア・リーグ中地区首位に立つツインズにとって、前田健太が重要な役割を果たしていることは間違いない。(Full-Count編集部)