戦争の悲惨さ継承へ 「横浜大空襲のつどい」11月に開催

体験者の証言に耳を傾ける「横浜大空襲祈念のつどい」(過去に行われた様子)

 75年前の空襲の犠牲者を悼み平和の大切さを語り継ぐ催し「『5.29』横浜大空襲祈念のつどい」が11月21日、横浜にぎわい座(横浜市中区)で開かれることが決まった。毎年5月29日に開催してきたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。それでも体験者の貴重な証言に耳を傾け、平和の尊さを後世に伝えようと開催にこぎ着けた。

 つどいでは、旧制横浜第二中(現県立横浜翠嵐高校)の梅津政之輔さんが「總持寺裏へのB29墜落と山汐丸への爆撃」、同校の中川光雄さんが「空襲・結核との闘い」と題して講話。凄惨(せいさん)を極めた戦争の記憶を語り継ぐ。大佛(おさらぎ)次郎研究会の小池敬吉さんの講演や、来場した戦争体験者から話を聞く機会もある。

 横浜大空襲は米軍のB29爆撃機が投下した焼夷(しょうい)弾によって横浜市街地が焼かれ、推定で8千~1万人もの命が奪われたとされる。つどいは市民団体「横浜の空襲を記録する会」が主催。常任世話人の藤井あつしさん(72)は「土曜に開催するので、若い世代もぜひ参加してほしい」と話し、戦争の悲惨さと平和の尊さの継承に意欲を示す。

 午後1時半から。事前申し込み不要。資料代500円。問い合わせは、藤井さん電話090(8303)722l。

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