《ぐんま 看板娘がおもてなし in 太田》現役女子大生歌手・堀優衣さん 若い感性 くすぐる街

 太田市は次世代を見据えた地域活性化策を打ち出し、先進的な街づくりや政策が進む。独自の教育施策は実を結び、若者が国内外で活躍し始めている。現役の大学生で歌手、堀優衣さん(19)もその一人。ぐんま国際アカデミーを卒業し、おおた芸術学校合唱科に参加経験がある。小学校から12年間過ごした思い出の地を共に巡った。

◎テレビ番組「THEカラオケ★バトル」で10回優勝

 市美術館・図書館(2016年完成)や市民会館(17年完成)など新しい施設は、「前衛的で私たちの世代から見てすごくおしゃれ」。若い感覚をくすぐりつつ、豊かな自然と独自の文化も残り、「過ごしやすい街」と言う。

 栃木県足利市生まれ。小学3年から各地のカラオケ大会に挑戦、中高時代に出場した歌番組「THEカラオケ★バトル」(テレビ東京)では10回優勝するなど、輝かしい経歴を持つ。現在は学業の傍ら、自身のユーチューブチャンネルで動画を配信。誕生日前日、10月11日に開く無観客ライブの配信チケットも販売している。

 「太田は育ててくれた場所。これからは恩返ししたい」と堀さん。過ごした日々を振り返りながら地域の魅力を探る。

【太田市美術館・図書館】

 大学の受験勉強中、気分転換をするため訪れた。「窓際の席で世界史を勉強していました。安らげる場所」と話す。

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 上って本を探す壁一面に設置された棚、施設完成までの写真がプリントされたクッションなど、随所にこだわりのデザインが光る。

 2年生になった慶応大では「音楽神経科学」の研究室に入った。音楽が人に与える影響を学ぶことで「自分の歌に生かせたら」と目を輝かせた。

 (東本町16-30・月曜休館・午前10時~午後8時・新型コロナウイルスの影響で現在は同6時まで)

【新田乃庄 寒山亭】

 中学生の時に、店内でディナーショーを開いた。大きな窓から竹林が見える落ち着いた雰囲気の中、演歌を披露した。撮影中にアカペラで「アメイジング・グレイス」を歌ってみた。当時の思い出がよみがえってきた。

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 人前で歌い始めたのは5歳。観客と作り上げる空気感がライブの醍醐味(だいごみ)だ。

 歌の後は、当時と同じく名物おきりこみを食す。種類の多さが魅力の一つで、今回いただいた冷たいおきりこみは「爽やかで夏にぴったりのおいしさ」。

 (寺井町690-2・午前11時~午後10時)

【ぐんまこどもの国】

 小学生の頃、何度も遊びに訪れた。小高い丘を覆うように滑り台やつり橋が設置された「冒険のとりで」や水遊びができる「じゃぶじゃぶ池」など思い出がいっぱい。

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 今回は、父とよく楽しんだ「サマーボブスレー」を体験。山の斜面を利用した滑走路を専用のそりで一気に滑り降りながら、悲鳴にも似た歓声を上げた。「こんなに加速するんだっけ!」。子どものような笑顔を見せた。

 (長手町480・午前8時半~午後5時)

《わたしが撮るならこんな視点》

 「濃い時間を過ごした」という群馬国際アカデミー初等部入り口前で自撮り。国語以外の授業はすべて英語のため、最後まで付いていくのに苦労したという。

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 「大変だったけど、大学の勉強でも役立っているし感謝している」。懐かしんでいると、外国人の先生と久しぶりの再会をした。近況報告ももちろん英語。笑顔が止まらなかった。

堀さんのツイッターはこちらから

 ※「看板娘がおもてなし」は今回で終わります。

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