<レスリング>ベラルーシでも国内選手権を再開、CIS大会や世界選手権出場へ意欲

ベラルーシでも大会が再開=同国協会ホームページより

 ベラルーシ・レスリング協会のホームページによると、8月14~18日に首都ミンスクで3スタイルのU23ベラルーシ選手権が行われ、女子59kg級で昨年の欧州カデット選手権57kg級優勝のクリスティナ・ズダンケビッチらが優勝した。この成績によって、10月にロシア・カザンで行われる第1回CIS大会の代表を決めるという。21ヶ国で視聴できるテレビ中継があった。

 CISは「Commonwealth of Independent States」の略で、1991年にソ連が崩壊した時、15の共和国のうちバルト3国(ラトビア、リトアニア、エストニア)とジョージアを除く11ヶ国によって結成された国家連合体。その後、ウクライナが抜けるなどし、現在は9ヶ国が加盟している。

 今年8月、CIS加盟国による第1回総合大会(23歳以下による21競技)がロシア・カザンで行われる予定だった。新型コロナウィルスのパンデミック(世界的流行)のため、10月に延期になっている。現段階で「中止」との報道はない。

 同協会のユーリ・シェルバチェンヤ事務局長は「今回の大会は、パンデミックが始まってから、最初の大きな大会でした。ベラルーシのレスリング界は活動を再開しました」と話した。

 9月にミンスクで予定されていた男子フリースタイルのメドベジ国際大会は、世界レスリング連盟(UWW)が10月までの大会を中止することを決めたことでなくなったが、11月13~15日に同所で行われる男子グレコローマンのオレグ・カラワエフ国際大会は実施の予定。

 同事務局長は「2020年のシーズンはまだ終わっていません。ベラルーシのレスラーは、CIS大会のほか、ポーランドでの国際大会(11月)、シニアとジュニアの世界選手権(12月)を楽しみにしています。選手は積極的にトレーニングを行っています。選手の活躍を願っています」とコメントしている。

(注)1991年のソ連崩壊直後、国際オリンピック委員会(IOC)はバルト3国以外の各共和国のみならず、ジョージアの含まれていないCISも承認せず、旧ソ連統一チームとして「EUN」(フランス語の「Équipe Unifiee」に由来)を認め、オリンピックに出場させた。その後、12の共和国の加盟を認め、EUNは1992年のアルベールビル冬季オリンピックとバルセロナ夏季オリンピックのみの参加で消滅した。

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