長崎県内4市町で始業式 短い夏休み 笑顔で再会

県内4市町の公立小中学校で24日、2学期が始まった。今春の休校措置を受けて多くの市町が夏休みを短縮。児童たちは宿題を見せ合うなどして短い夏の成果を互いに報告した=東彼杵町立彼杵小

 新型コロナウイルス感染拡大による休校で発生した学習の遅れを取り戻すため、長崎県内21市町のうち4市町の公立小中学校で24日、夏休みを早めに切り上げて2学期の始業式があった。
 今春の一斉休校を受け、県内では北松小値賀町を除く20市町が夏休みを10~20日程度短縮した。24日に始業式があったのは松浦市(中学校)、南島原市、東彼東彼杵町、北松佐々町の4市町で分校含め計38校。
 東彼杵町立彼杵小は約20日間短い夏休みを終え、始業式は各教室で実施。山口厚校長は校内放送で「当たり前の学校生活を送れることに感謝し、毎日を大切に過ごそう」と呼び掛けた。
 児童たちは宿題を見せ合い、短い夏の思い出を互いに報告。6年生の渡邊奏心さん(12)は「行事が中止になって悲しかったけど、水遊びや花火など思い出もできた。2学期は行事もたくさんあるので、感染に気を付けて頑張りたい」と話した。
 県内では7月以降に感染者が増加。同町内でも2人の感染が確認されたことで、学校側は神経をとがらせる。授業参観や運動会など保護者が集まる行事は日程を分散させたり、人数を制限したりして実施することを検討している。
 約2週間の短縮となった南島原市立口之津中は、熱中症予防も兼ねて体育館に大型の扇風機4台を設置して始業式。学習の遅れについて本多正興校長は「年度内のカリキュラムは消化できる見込み。今後もマスク、手洗い、3密回避といった基本を徹底して感染防止に努めたい」と気を引き締めた。
 長崎市や諫早市など15市町は9月1日に始業式をする予定。

協力しながら教科書を運ぶ児童=東彼杵町立彼杵小

© 株式会社長崎新聞社