絵本作家、すみくらさんデビュー作 「わにくんのだめだめきゅうり」 長崎・時津町出身、子育て後半戦真っ最中

絵本「わにくんのだめだめきゅうり」の表紙

 西彼時津町出身、東京都在住の絵本作家すみくらともこさん(51)のデビュー作「わにくんのだめだめきゅうり」(みらいパブリッシング刊、1430円)が発刊された。「コロナ禍で夏の思い出が作りづらい今、家族で会話の弾む絵本になれば」と話す。
 わにくんとぶたくんの家は隣同士。ぶたくんが育てているキュウリのツタがわにくんの庭まで伸び、実っているキュウリをわにくんが食べたくなって-。大人の世界でもあるような日常を描きながら、少しドキドキ、でもほっこりする絵本。同作は、昨年末の第4回絵本出版賞で絵本部門最優秀賞を受賞、出版につながった。

すみくらともこさん

 本名は隅倉智子(旧姓黒田)さん。長崎市立長崎商業高卒。結婚後、夫の転勤で本県を離れ福岡、東京に移住。4人の子どもは現在、大学生~中学1年生で「子育て後半戦の真っ最中」。絵本が子どもの情操教育に良いと聞いて読むようになり、読み聞かせのボランティアも経験。これまでに読みやすい絵本を自分で作るなどしてきたという。
 「子育て中のお母さん方が忙しい家事の合間に、読み聞かせをしやすい言葉、リズムを大事にしている。子どもが大きくなっても親子で懐かしく思い出せる、親子をつなぐ絵本を今後も作りたい」と話している。

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