レーシングポイントF1代表、2021年にコピー規制導入も「ビジネスモデルへの影響はゼロ」と主張

 レーシングポイントのチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、2021年に施行されるデザインの複製に関する大幅な規制が、チームのビジネスモデルに与える影響はゼロだと述べている。

 FIAはチームが写真やその他の複製方法によってライバルチームのマシンのデザインを模倣することや、リバースエンジニアリングを行うことを防止するため、F1のテクニカルレギュレーションを大幅に改正する予定だ。

 この動きは現在も物議を醸しているレーシングポイントの2020年型マシン『RP20』に端を発している。チームはRP20が去年のチャンピオンシップを制したメルセデスの『W10』を基にしたものであると公然と認めたのだ。

 ルノーからRP20のブレーキダクトに対する抗議を受けて、FIAは40万ユーロ(約5000万円)の罰金をレーシングポイントに科し、さらに2020年のチームのチャンピオンシップポイント合計から15ポイントを剥奪した。

 レーシングポイントはこの決定について上訴したが、FIAは今後マシンのコピーを防止する規定を制定する方向に進んでいる。しかしながら、そのルール改正はチームのビジネスモデルには影響しないという。

「それが我々のビジネスモデルを変えるとは思わない。我々は最も影響を受けるチームではない」とサフナウアーは語った。

「我々は500人の従業員を抱えている。我々が他の大規模チームのように700、800人規模の従業員を持たない理由は、社内で製造するものがほとんどないからだ」

「しかし、デザイン、開発、空力の人材について他のチームと比較すると、我々は引けを取らない。大規模チームと同じだ。影響はゼロだ」

 2020年マシンの“クローン”デザインのアプローチについて論争が続いているにもかかわらず、サフナウアーは、チームは本物のコンストラクターであり、これまでも常にそうだったと主張している。

「ジョーダンの時代からレーシンポイントにいたるまで、我々はいついかなるときも常にコンストラクターだった。独自のコンポーネントのデザイン、開発、構築を行う能力を備えている」

「我々のビジネスモデルはまったく影響を受けないだろう。もしルールがより明確になれば、それらのルールの範囲内に留まるだろう。まったく何の問題もない」

© 株式会社三栄