ブリュワーズ・ヘイダーに移籍の可能性 「気が狂う対価」が必要

ブリュワーズは昨冬のウィンター・ミーティングで守護神ジョシュ・ヘイダーへのトレードのオファーに耳を傾けていたが、8月末のトレード・デッドラインに向けて再びヘイダーの放出を検討しているようだ。ジ・アスレチックのケン・ローゼンタールは、ある球団首脳から聞いた話としてヘイダーが「入手可能」であることを伝えているが、ブリュワーズは「気が狂う対価」を求めており、トレードが実現する可能性は低いと見られている。

ブリュワーズは日本時間8月25日の試合が終了した時点で12勝15敗(ナショナル・リーグ中部地区3位)と低迷しているが、ポストシーズン進出ラインから1.5ゲームしか離れてない。そのため、無理にヘイダーを放出する必要はないものの、今後ヘイダーの年俸が高騰していく可能性が高いため、魅力的なオファーがあればヘイダーを放出する準備があるようだ。

今季のヘイダーは、ここまで8試合に登板して8回1/3を投げ、6セーブ、防御率0.00、13奪三振をマーク。31人の打者と対戦してヒットをまだ1本も打たれていない。奪三振率は2018年の15.82、2019年の16.41に続いて今季も14.04と高水準を維持しており、2年連続でトレバー・ホフマン賞(ナ・リーグ最優秀救援投手)を受賞している実力を存分に発揮している。

ヘイダーは昨季終了時点でサービスタイムがまだ3年に達していなかったものの、「スーパー2」として年俸調停の対象となったため、年俸は2019年の68万7600ドルから今季は410万ドルへ大幅アップ。ただし、ヘイダーは年俸640万ドルを要求していたため、年俸調停に敗れた際には「リリーフ投手の評価システムが時代遅れだ」と不満を漏らしていた。

ヘイダーは年俸調停期間をあと3年残しているため、年俸は今後さらに高騰していくだろう。ブリュワーズは決して裕福な球団ではないが、ヘイダーについてどのような決断を下すのだろうか。

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