倒れて心肺停止の自転車男性、心臓マッサージで救命 初期消火会社員も 消防が2人表彰

人命救助と初期消火で表彰された中村さん(右)と渡邉さん(左)=平塚市消防本部

 神奈川県平塚市消防本部は25日、路上で倒れて意識不明となった男性に救命活動を行った茅ケ崎市在住の会社員中村淳一さん(48)と、火災で迅速な消火作業に当たった秦野市在住の会社員渡邉豊さん(51)に表彰状を贈った。

 中村さんは2月、湘南平(同市万田)に続く道を車で走行中、自転車に乗った男性が倒れるのを目撃。男性は心肺停止状態だったため119番通報し、消防関係者から指示を受けながら心臓マッサージを施した。男性はその場で息を吹き返したという。中村さんは「死に物狂いだった。(男性が)社会復帰してくれてうれしい」と振り返った。

 渡邉さんは5月、店長を務める市内のスーパーの駐車場に止まっている車から火が出ているのを発見。店員らと消火活動を行い、店舗への延焼を防ぐとともに客の避難誘導も行った。

 渡邉さんは「日頃の消防訓練の成果が出た。今後も生きた訓練をしていきたい」と意気込んだ。赤木眞消防長は「勇気と決断力のある2人の行動を感謝したい」と話した。

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