石木ダム 長崎県知事「私物撤去 強く要請」 付け替え道路工期延長へ

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 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、県が県道付け替え道路工事現場で座り込みを続ける反対住民らの私物撤去を求めている問題で、中村法道知事は25日、「年度内に完成させないといけない工事。引き続き撤去してもらうよう強く要請していく」と述べた。私物が置かれた区間の工期は今月末だったが、県は延長する方向で業者と契約変更の手続きを進めている。
 県によると、付け替え道路は全長約3.1キロのうち約1.1キロの区間で工事が進む。しかし、反対住民らが抗議の座り込みを続ける付近の約140メートルの区間は着工できていない。
 県は6月5日、「当該箇所の盛り土工事に入る」として、工事の支障となる住民らの休憩用ベンチやテーブルなどを撤去するよう求める看板を設置。反対住民らは、県が「期限」とした6月19日以降も撤去に応じず、しばらくは座り込みの時間を延長して警戒していた。現在は平日の午前中のみ実施している。
 座り込みを続ける区間は当初今年3月末までが工期だったが、完了できずに延長。今回で2度目の延長となる。県は今後も当面は、私物を自主的に移動するよう求めていく方針。住民の岩本宏之さん(75)は「県から私物撤去について説得はない。結局先延ばしにして、他の場所から工事していこうという魂胆だろう。猛暑の中、私たちが毎日座り込み、県職員も交代で現場に来るという状況が続く。むちゃくちゃな公共工事だ」と批判した。