大学進学率 過去最高46.1% 学校基本調査 長崎県 就職率減少も、県内就職率は65.6%で過去最高

県内の高校卒業者の大学進学率と就職率

 文部科学省は25日、本年度の学校基本調査(5月1日現在)の速報値を公表した。長崎県では、今春の高校卒業者の大学進学率が46.1%で、統計を取り始めた1948年度以降、最も高かった。全体の就職率は28.6%で4年連続減少したが、県内就職率は65.6%で過去最高となった。
 調査によると、高校卒業者1万2161人のうち、5610人が短大を含む大学などに進学。進学率は、過去最高だった前年度を0.7ポイント上回った。男女別では男子が41.8%、女子が50.6%だった。
 県教委高校教育課は、商業や工業など実業高で進学を選ぶ生徒が増えたことが要因の一つと分析。大学入試制度の変更や新型コロナウイルスの影響など、生徒を取り巻く環境が変化していることを受け、「生徒の不安を解消できるよう、きめ細やかな進路指導に取り組む」としている。
 一方、就職者の総数は3475人で前年度と比べ108人減少。就職率は前年度比0.6ポイント減の28.6%。このうち県内で就職したのは2279人で65.6%を占め、前年度から4.5ポイントと大幅に上昇した。県若者定着課は「学校側は県内企業の就職を支援するキャリアサポートスタッフを配置して県内就職を促し、企業側も待遇改善などを図って人材確保につながった」としている。
 同調査は、文科省が学校や教職員、卒業者の数値や進路状況などを毎年まとめている。

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