新型コロナウイルス感染症対策への評価、内閣支持・政党支持別で大きく分かれる【2020年8月意識調査・詳細解説】

選挙ドットコムでは、8月15日(土)、16日(日)に日本国内の18歳以上の方を対象としたハイブリッド調査（電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時に行う方式）による全国意識調査を実施しました。電話調査（JX通信社と共同実施）では1,041件、インターネット調査（Gunosyリサーチを使用）では1,000件の有効回答を得ました。

「選挙ドットコムちゃんねる」でもゲストにJX通信社の米重克洋さんをお招きし、今回の調査について解説していただきました。 励みになりますので、ぜひチャンネル登録お願いします！

安倍政権の新型コロナウイルス感染症対策への評価は

新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた安倍政権の対応についての評価を聞いたところ、上記の図の通りとなりました。電話調査・ネット調査ともに「評価しない」が全体の6割以上を占めています。

支持政党別の新型コロナウイルス感染症対策への評価を示したグラフが上の図です。与党の自民党・公明党の両党では「高く評価する」「どちらかと言えば評価する」が多くなっていますが、野党支持層や支持する政党がない層では軒並み「全く評価しない」「どちらかと言えば評価しない」が多い結果となりました。

内閣支持・不支持別の新型コロナウイルス感染症対策への評価を示したグラフが上の図です。安倍内閣を「強く支持する」「どちらかと言えば支持する」と答えた層で新型コロナウイルス感染症対策を「高く評価する」「どちらかと言えば評価する」という回答が比較的多かったのに対し、安倍内閣を「全く支持しない」「どちらかと言えば支持しない」と答えた層では新型コロナウイルス感染症対策を「全く評価しない」「どちらかと言えば評価しない」の割合が多くなっています。

＞＞【速報】夏の政局＆野党合流で政党支持率に異変あり？！2020年8月電話・ネット意識調査

外出自粛と経済活動・来年のオリンピック・パラリンピックの開催への姿勢

来年夏に予定されている東京オリンピック・パラリンピックの開催について「予定通り来年開催」「再延期」「中止」「わからない」という選択肢を提示して質問した結果が上の図です。電話調査・ネット調査ともに「中止」すべきという回答が最も多くなりました。

東京オリンピック・パラリンピックの開催に関する回答とコロナ禍での外出自粛の継続・経済活動の再開のどちらを優先すべきかのクロス集計結果が上の図です。「外出自粛を解除し経済活動の再開を優先すべき」という回答は東京オリンピック・パラリンピックを「予定通り来年夏に開催すべき」と答えた層の中で比較的多くなりました。一方で東京オリンピック・パラリンピックを「中止すべき」「再延期すべき」と答えた層では「外出自粛を継続して感染予防を優先すべき」という回答が半数を超えています。

支持政党別の「次の首相にふさわしい」と思う政治家

安倍首相の体調不安が伝えられている中、「ポスト安倍」となる次の首相について質問したところ、以下の通りの結果が出ました。

今回は選択肢として、安倍晋三氏・菅義偉氏・石破茂氏・岸田文雄氏・河野太郎氏・野田聖子氏・西村康稔氏・小泉進次郎氏・枝野幸男氏・志位和夫氏・小池百合子氏・吉村洋文氏を提示しました。上の図が調査の結果です（電話調査とネット調査の合算・調査方法が異なるため参考値。顔写真は5％以上の回答があった人物）。最も多かった回答は石破茂氏で全体の26.2％となり、安倍晋三氏14.6％、河野太郎氏13.0％と続きました。

支持政党別の「次の首相にふさわしいと思う政治家」の結果が上の図です。自民党とNHKから国民を守る党の支持層では現職の安倍晋三氏が最も多くなりましたが、その他の主要な野党支持層では石破茂氏を選ぶ回答が一定の割合を占めています。

ネット調査と電話調査の回答者に占める年代別割合について

調査の回答者の年代別割合は上の図の通りです。ネット調査では、回答者の約7割を40歳代以下で占めており、比較的若い年代層の意識を抽出しています。また、電話調査では回答者の7割以上が50歳以上で占められており、比較的高い年齢層の意識を抽出しています。

参考として昨年の7月に行われた第25回参議院議員通常選挙の投票者に占める年代別の割合も掲載しました。50代以上の投票者が7割近くを占めており、現段階では電話調査の方が投票者に近いサンプリングとなっています。