「保護猫」の存在知って 命の尊さ伝えたい 諫早のカメラマンが新サービス

愛らしい「保護猫」の写真を収めたボードアルバムをPRするMILKさん(右)と山口さん=諫早市、厚底をはいたねこ

 長崎県諫早市のプロカメラマン、MILK(本名・川原孝子)さんが、家庭に迎え入れた子猫を自宅や専用スタジオで撮影し、ボードアルバムを製作する新サービス「おむかえ記念日」をスタートさせた。愛らしい姿を収めたアルバムの展示コーナーを、同市多良見町のねこ雑貨とコーヒー店「厚底をはいたねこ」(山口知子代表)に設けている。
 きっかけは山口さんが譲り受けた「保護猫」の撮影。保護猫とは育てられないなどの理由で行政に保護された猫で、その多くが殺処分される。県内の猫殺処分数は、2009年度の約7500匹が過去10年でワーストだったが、野良猫の不妊去勢手術への助成制度などが整備され、18年度は約1750匹まで減少した。
 しかし、殺処分の現状や保護猫の存在、民間団体による譲渡会の認知度は低いという。そこで、MILKさんと山口さんは、譲渡直後の保護猫の写真を通し、命の尊さを伝える活動に動きだした。保護猫、子猫以外でも撮影可。
 MILKさんは「動き回る猫の撮影はプロならではの仕事。飼い主と“共同作業”で撮影する楽しさがある」、山口さんは「命が消えるかもしれなかった猫がかわいく残り、幸せに過ごせることを伝えられたらうれしい」と話す。
 アルバム製作の詳細はSTUDIO  MILK(https://www.milkplus.co/)。同店内では月2回、民間団体による保護猫譲渡会を開催。9月は12、13、26、27日。

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