ヒバクシャ国際署名 集約前最後の街頭活動 核禁条約批准求め県民の会

「ヒバクシャ国際署名」を呼び掛ける田中共同代表(中央)=長崎市浜町

 全ての国・地域に核兵器禁止条約への批准を求める「ヒバクシャ国際署名」を推進する県民の会は26日、長崎市浜町のアーケードで署名を呼び掛けた。同署名は9月18日の最終締め切り後に集約され、全国の他団体分と合わせて10月に国連に提出される予定。県民の会としては集約前最後の街頭活動となった。
 署名は日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の呼び掛けで2016年にスタートし、今年3月末時点で国内外から1184万筆以上が集まっている。県民の会は16年9月以降、50万筆を目標として毎月26日に街頭活動に取り組んできた。
 この日は1時間にわたって被爆者ら25人が通行人に署名を呼び掛けた。245筆が集まり、県民の会が集めた署名は累計で49万1796筆となった。署名に応じた長崎純心大1年の藤山ひかりさん(18)は「今まで学校などで平和についてたくさん教わってきた。署名なら自分にも平和のためにできることだと思った」と語った。
 今後も、ウェブサイトでのオンライン署名などを引き続き受け付ける。県民の会の田中重光共同代表(79)は「多くの県民の協力のおかげでこれだけの署名が集まった。私たち被爆者が生きているうちに、核廃絶のめどが立てばうれしい」と語った。
 核禁止条約は9日までに44カ国・地域が批准。発効に必要な50カ国・地域に迫っている。

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