黒人銃撃事件の影響で3試合が中止に 出場拒否の選手も

ウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性が警官に銃撃された事件の影響により、メジャーリーグでは日本時間8月27日、レッズ対ブリュワーズ、マリナーズ対パドレス、ドジャース対ジャイアンツの3試合が中止となった。また、所属するチームが試合を行うなか、個人的に出場を拒否した選手もいた。

ウィスコンシン州ミルウォーキーを本拠地とするブリュワーズの選手たちは、NBAのミルウォーキー・バックスが事件への抗議として試合のボイコットを決定したことを受け、選手間で投票を実施。満場一致で今日の試合をプレーしないことを決定し、対戦相手のレッズの選手たちもこれに同意した。明日午前6時10分からダブルヘッダーが行われる。

レッズ対ブリュワーズの試合が中止となったあと、マリナーズ対パドレス、ドジャース対ジャイアンツの2試合も中止が決定した。マリナーズはアフリカ系アメリカ人の選手が40人ロースターに11人、アクティブ・ロースターに8人登録されており、これはメジャー最多。対戦相手のパドレスの選手たちと話し合いを行い、今日の試合をプレーしないことを決めた。

また、カブスのジェイソン・ヘイワード、カージナルスのデクスター・ファウラー、ロッキーズのマット・ケンプの3人は、所属チームの試合は行われたものの、個人的に出場を拒否し、試合開始前にスタメンから外れている。

選手たちの意思によって3試合が中止になったことを受け、メジャーリーグ機構は声明文を発表。「ジェイコブ・ブレイクが銃撃された事件のあと、ウィスコンシン州のコミュニティやその他の地域が受けた痛みを考えると、我々は多くの選手たちが今夜プレーしない選択をしたことを尊重します。メジャーリーグは我々の社会を変えていくために団結しており、人種差別と不正を終わらせる戦いにおいて協力していきます」と述べた。

なお、マリナーズ対パドレス、ドジャース対ジャイアンツの試合も明日ダブルヘッダーが行われる予定となっている。マリナーズの菊池雄星は明日の試合で先発予定だったため、ダブルヘッダーのどちらかの試合で先発すると見られる。

© MLB Advanced Media, LP.