人種差別への抗議が続くメジャーリーグ 28日は7試合が中止に

ウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性が警官に銃撃された事件をきっかけに、スポーツ界でも人種差別への抗議の動きが再び熱を帯びている。日本時間8月27日に3試合が中止となったメジャーリーグでは、日本時間8月28日にも7試合が中止に。試合が行われているのはダブルヘッダーの4カードのみとなっている。

日本時間8月27日は、ウィスコンシン州に本拠地を置くブリュワーズが試合を行わないことを決定し、ブリュワーズ対レッズの試合が中止に。これより後に開始予定だった試合のうち、マリナーズ対パドレス、ドジャース対ジャイアンツの2試合も中止となった。この3カードはいずれも日本時間8月28日にダブルヘッダーが組まれ、パイレーツ対カージナルスのダブルヘッダーと合わせて、4つのダブルヘッダーが行われている。

ブリュワーズより先に試合を開始していたチームは、日本時間8月28日に続々と試合を行わないことを決定。ロッキーズ対ダイヤモンドバックス、レッドソックス対ブルージェイズ、フィリーズ対ナショナルズ、アスレチックス対レンジャーズ、オリオールズ対レイズ、マーリンズ対メッツ、ツインズ対タイガースの7試合が中止となった。

ロッキーズは日本時間8月27日、マット・ケンプが出場を拒否するなかで試合を行ったが、トレバー・ストーリーはこの選択を後悔していることを明らかにした。ロッキーズの選手たちはケンプの決断をサポートすべく、日本時間8月28日のダイヤモンドバックス戦をプレーしないことを決めたという。

一方、多くの試合が中止となるなか、カージナルスは2日連続で予定通りに試合を行っている。カージナルスではデクスター・ファウラーとジャック・フラハティが出場拒否を表明していたが、タイラー・オニールによると、カージナルスの選手たちはファウラーとフラハティの決断を最大限に尊重したうえで、「彼らのために勝つ」という目標を掲げて団結したという。

また、こうした動きに対してロブ・マンフレッド・コミッショナーは「この2日間、多くの球団の選手たちが試合をプレーしないことを決断しました。私はこれらの決断を尊重し、社会的な不正に対処する必要性をサポートすることを公的にも私的にも述べてきました」と選手たちの決断を支持する声明を発表している。

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