「みんな食堂」で地域活性化 月1回、無償で400食 鹿町で家族連れなどに提供

「みんな食堂」で食事を楽しむ人たち=佐世保市、しかまち活性化施設

 佐世保市鹿町町の「しかまち活性化施設」で月に1回、地域住民に食事を無償で提供する「みんな食堂」が開かれている。地方の人口減少が深刻化する中、みんなで食事を楽しめる場をつくり、町の活性化につなげるのが目的。
 同市三浦町のビルメンテナンス業「クリル」(藤井正典社長)が4月に同施設の指定管理者となり、住民サービス向上に向けた施設の活用方法を検討。「地域に少しでも笑顔が増えたら」(藤井社長)と7月にスタートさせた。
 児童施設などに食品を無償で提供している一般社団法人「フードバンク協和」(同市)をはじめ、地元の企業や農家らの協力を得て食材を調達。カレーライスや唐揚げ、刺し身、ご飯セット(ご飯・豚汁)、アイスなど約10種類のメニューを提供する。
 今月26日に第2回が開催され、家族連れや高校生で大にぎわい。約400食分が振る舞われた。会社員の執行大輔さん(33)は「おいしいし、子どもも楽しそうで満足。次回も楽しみ」と笑顔。主婦の久保田加津美さん(75)は「子どもだけでなく、大人も無料で食べられるというのは驚いた」と話した。
 藤井社長は「多くの人に来ていただき、施設にとっても、食材を提供してくれた人や企業にとっても喜びがある。今後も続けて、少しでも地域に貢献したい」と語った。
 開催日時は毎月第4水曜日の午後3時~8時。問い合わせは同施設(電0956.65.2744)。

 


© 株式会社長崎新聞社