メクル第482号 一人で抱え込まないで 長崎大大学院教育学研究科 内野成美(うちの・なるみ)教授

 スクールカウンセラーとして学校訪問(ほうもん)する中、教室内で少し距離(きょり)を置いて話すとか、子どもなりに意識していると感じます。工夫しながら頑張っていて、大人より柔軟性(じゅうなんせい)があるなあと。休校期間はこれまで考えることのなかったことに目が向く、そんな時間にもなったと思います。
 今回のコロナウイルスは新型で▽密を避(さ)ける▽手洗い▽行動の自粛-など自分で自分を守る方法で防いでいるため、子どもたちにかなり負荷がかかっています。でも、その負荷を糧(かて)にしてほしいです。コロナもいつか新型でなくなる時が来るでしょう。今やっている工夫や新しいチャレンジを続けながら、自分を大切にしてほしいです。
 3密を避けてと言われているけど、会っちゃいけないとは言われていません。どう密を避けながら会うか、話すか。うまくいっている方法は続けて、そうじゃない場合は別の方法も取り入れてみましょう。
 こういうときだからこそ、家族や友達、先生など人と話すこと、一人で抱(かか)え込(こ)まないことが大事。人と話すと、自分の考え及(およ)ばなかったことがあるかもしれない。新しい視点も取り入れながら過ごしてほしいです。

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