平川亮、得意とするもてぎでの勝利も「次に向けてロングランの課題が残る」【第1戦決勝トップ3会見】

 2020年全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕戦、35周の決勝レースは2番手と3番手のポジションが入れ替わったものの、予選トップ3人が確実なレースを展開し、表彰台を獲得した。優勝した平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、2位の山下健太(KONDO RACING)、3位のサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、そしてITOCHU ENEX TEAM IMPULの星野一義監督がオンライン会見でレースを振り返った。

平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

決勝 優勝

「一番はスタートだなと思っていたのでスタートは『集中しないと』と思っていました。でもフォーメーションラップで思ったほどリヤタイヤが暖まらなかった。もしかしたらスタートはうまく行かないかもしれないという予想はしていましたね」

「ただ、あまりそこで欲張っても逆にアンチストールしてしまったり、ホイールスピンしたりしてしまうかもしれないので、そこは落ち着いてできました。もてぎは1コーナーまで短いので大きな失敗がなければいけると思っていました。後ろから山下選手が勢いよくきていたのを阻止できたのもよかったです」

「そのあとの後ろとの差が1~ 1秒半ぐらいで、逃げようとしても逃げられないと思ってました。とにかくタイヤをいたわってものすごく丁寧に、気を抜かずにやりました」

「レースペースが予選に比べて少し遅いのですが、原因はなんとなくつかめています。次の岡山に向けてもロングランが課題だと思います。チャンピオンシップを考えると、予選でトップを狙うのはもちろん、今年は有効ポイント制というのもあるので勝てるときに勝っておきたいと思います。次の岡山も集中してやって行きます」

「今回はお客さんが入ってくれて、ドライバーとしてもモチベーションが高く戦えました。いろいろと大変かもしれませんが、感謝しています」

星野一義監督(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

「優勝できて最高にうれしい。主催してくれて感激しています。レース関係者の皆さんありがとうございました。コロナという目に見えないものと戦わないといけなくなるとは思っていなかった。これに打ち勝ち、来年につなげるためにはみんなで力を合わせてやらないといけない」

「平川のマシンは完璧じゃない中で、後ろには山下選手もいるなか、35周、集中を切らさずにできて精神が成長したと思う。クルマがバッチリだったらもっと引き離せていたと思います。ただ、そういうなかでもクルマをコントロールできるのが本当にすごいよね。ますます応援してやらないと、と思います」

■サッシャ「ラスト3~5周は早く終わってくれないかな(苦笑)」

山下健太(KONDO RACING)

決勝 2位

「今日はスタートがすべてになると思ったので、スタートをうまく決められるように打ち合わせもしていました。実際にうまく決まって、2番手までは上がれましたが、1周目のS字までには平川選手を抜きたかったです」

「このコースではそこまでに抜けないときついです。一応最後まで頑張りましたが、一定の距離近づくとグリップが抜けてしまうので、なかなか厳しいレースでしたね。最後は僕のほうが余力があるかなと思っていたんですが、平川選手もオーバーテイクシステムを残していたので、無理でした」

「今回、もともとレースに出られない予定でしたが、こうして出ることができてうれしいです。出られないのと2位とでは全然違いますから。次の岡山も出たいですね」

サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)

決勝 3位

「非常にハッピーです。でもスタートは期待していたほどではありませんでした。初めてのハンドクラッチでのスタートに少し戸惑ってしまい、ひとつポジションを落としてしまいました」

「そのあとはタイヤのマネジメントがやはり鍵になりました。非常に難しく、長いレースだった。タイヤを労るのに精一杯だったというのが今回の印象です」

「今回のレースは僕のキャリアのなかで初めてフォーミュラカーでこんな長い距離を戦いました。この暑さのなかでラスト3~5周は早く終わってくれないかなと願っていました(苦笑)。この先、慣れていくと思うので、今後も頑張っていきたいです」

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