「頑張れば実を結ぶ」 15年間チラシに毎月連載したエッセー、自費出版 諫早の元牛乳販売業・大嶽さん

エッセー集を自費出版した大嶽さん=諫早市の自宅

 長崎県諫早市泉町の元牛乳販売業、大嶽孝澄さん(74)が15年間にわたり、顧客向けに書いてきた180編のエッセーを収録した「時のしおり」(A5判、153ページ)を自費出版した。
 エッセーは顧客向けに、毎月末配布しているチラシ「みるくかわら版」に連載。商品情報以外にも読み物として楽しめるよう、季節や世間の出来事、スポーツなどさまざまな話題を織り交ぜた。中には、病で気落ちする妻に何かできることはないかと、笑い話で懸命に励ました体験も。妻への気遣いからこのエピソードはチラシへの掲載を見送ったものの、当時の気持ちを大切にしたいと本には収録した。
 約10年前に現役を退き、長男夫婦に牛乳販売業を譲った後も、チラシのエッセーは大嶽さんの担当。毎月楽しみにしているという読者の反応が励みだ。出版を機に連載終了する予定だったが、続きを希望する声に押され、181号となる9月号を作成した。
 大嶽さんは「何事もコツコツと頑張れば実を結ぶということが読者に伝われば」と話した。
 1980円。問い合わせは大嶽さん(電090.3662.9211)。

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